先日、ここで「いつも地方大会でいい線に行きながら、甲子園出場ができない」という「日本一の悲願校」として、大阪商業大学堺高校を紹介した。
その大商大堺が今秋の近畿大会で大阪3位校として8強入りし、来春のセンバツ出場圏内に入った。
もし準々決勝で勝って4強入りするか、負けても好勝負を演じれば、初の甲子園出場も夢ではなくなる。
では、その結果は……。
準々決勝で大商大堺は、兵庫1位の報徳学園と対戦し、0-13の5回コールドで大敗した。
ちなみに、大阪2位の大阪桐蔭は奈良1位の天理を8-1の7回コールドで破って4強進出しセンバツ当確、大阪1位の履正社は京都1位の京都翔英に1-3で敗れたものの延長12回の大接戦を演じており、選考委員にいい印象を植え付けた。
センバツ出場校が決まるのは来年だが、大商大堺のセンバツ出場はほぼ絶望だろう。
大阪3位のうえ、準々決勝で5回コールド負けではあまりにもイメージが悪すぎる。
仮に近畿大会優勝校が、明治神宮大会でも優勝して神宮枠を1校確保しても、大商大堺が選ばれることはあるまい。
センバツ出場どころか、地域性を考えると補欠校にも選ばれないだろう。
普通に考えると、近畿大会4強の龍谷大学平安(京都3位)、京都翔英、報徳学園、大阪桐蔭はセンバツ当確。
8強進出校では履正社が当確で、残る1枠をコールド負けとはいえ奈良1位の天理と、同2位で龍谷大平安と好勝負を演じた大和広陵との争いになるだろうが、どちらが選ばれるかは近畿大会優勝校にもよる。
近畿勢が神宮枠を確保すれば両方選ばれるかも知れないし、そうでなくてもどちらか片方が補欠校に選ばれる可能性が高い。
あと、補欠校としては近畿大会初戦敗退ながら和歌山1位の智弁和歌山の可能性もあるし、智弁和歌山が接戦を演じた龍谷大平安が近畿大会を制し、神宮大会でも優勝すると一気にセンバツ出場の可能性もある。
そうなると天理が落選し、大和広陵と智弁和歌山がセンバツ出場ということになるかも知れない。
滋賀1位の光泉は、近畿大会初戦で大阪桐蔭に7回コールド負けしているので、補欠校としてもやや苦しいか。
いずれにせよ、大商大堺がたとえ補欠校としてでも選ばれるとしたら、大阪桐蔭か履正社が不祥事を起こして推薦取り消しになることぐらいしかない。
またしてもあと一歩で、大魚を逃してしまったか……。
まあ、大商大堺としても他力本願での甲子園出場というのも本意ではないだろうし、来年の夏には実力で初の甲子園切符を手にしてもらいたいものだ。