4月25日、住之江公園球場で大阪ゴールドビリケーンズ×高知フィティングドッグスのナイトゲームが行われた。
僕は先々週のビリケーンズ大阪開幕戦同様、甲子園でのデーゲーム記事を送った後、住之江球場まで車を飛ばした。
住之江球場に着くと、賑やかな音楽が聞こえてきた。
5回終了時のイベントをやっているらしい。
放送室に入ると、5回終了時のインターバルのせいか、リラックスした爆笑ムードが漂っていた。
この日のイベントは「せんとくん」のイメージソングが歌われていたが、その奇妙なメロディと歌詞がやたらウケていた。
この日の放送室は、僕の代わりを務めてくれている公式記録員以外はヤローばっか。
ウグイス嬢もいない。
どうやらこの日はDJのハッシーさんが相手選手のコールも務めるそうで、こんなことは初めてだ、と言っていた。
そのせいか、いつもはやかましい賑やかなコールをするハッシーさんが、相手選手のコールとなるとテンションがメチャメチャ低い。
球場に着くまでに、スタッフから電話があって、今日もややこしいプレーが多発しています、と聞いていた。
そして、僕が球場に着いてからも、ややこしいプレーが続出した。
あるプレーの公式記録に対して、僕が高知球団から説明を求められて(というか、僕は説明する必要がない立場なのだが)、その説明をしている僅か数分間に、ややこしいプレーが多発したそうだ。
どうやら高知の攻撃、一死一、二塁で、ダブルスチールを敢行、捕手が二塁に送球してそのボールが走者に当たりセンターへ転々、二塁走者が生還して一塁走者が三塁へ進塁したらしい。
さらに一死三塁で次打者がサードゴロ、このとき三塁走者がなぜか飛び出してタッチアウト、一塁へ転送されてダブルプレー完成、となったそうだ。
「となったそうだ」という言い方はいかにも無責任だが、これら一連のプレーを見ていないので話を総合するとそういうことになる。
これだけ想定外のプレーが連続して起こると、スコアを付けている人は間違いなく混乱する。
一死一、二塁で重盗、悪送球により1点、というだけでも結構複雑なのに、その直後に一死三塁でダブルプレー、なんて誰が想像できようか。
実際に見ていないのでどういうプレーが行われたのかは不明だが、一死三塁のサードゴロで三塁走者が飛び出すことは、普通ならあり得ない。
でも、ダブルプレーになったということは、サードゴロで三塁走者が飛び出してタッチアウト、サードがファーストへ転送して一塁アウト、ということだ。
要するに、三塁走者のボーンヘッドである。
公式記録にケチを付ける暇があったら、まずボーンヘッドをなくせ、と言いたい。
ちゃんとした野球知識があるのなら、このケースで三塁走者は飛びださないはずだ。
ボテボテのゴロをエラーと判定されてヒットを損したと思うのなら、その前にクリーンヒットを打て、と言いたい。
あんたらの目標はNPBだろうが。
独立リーグでのボテボテのゴロをヒットと判定されて、何が嬉しい?
少しでもいい成績をNPBに提出したい、という気持ちはわかるが、そんなごまかしの成績がNPBで通用するわけがない。
監督やコーチも、選手のためにできるだけいい成績をNPBに提示したいのだろうが、それ以前にNPBに通用する選手として育てあげるのが先決だろう。
そのためには、NPBに通用する技能を高めることはもちろん、プレーに対する状況判断を首脳陣はキチンと教え込まなければならない。
結局、試合後に話し合いが行われ、この試合は公式記録通りで行く、ということになったそうだ。
もちろん、高知球団にも言い分があり、そのことを伝えたのだろう。
それでいいと思う。
要するに、独立リーグの最大の目的は、NPBにいい選手を送り込み、そのために若い選手たちにチャンスを与え、試合運営を向上させることなのだから。
ともあれ、明後日は僕が今季初めて公式記録員を務める。
半年ぶりだ。
願わくば、ややこしいプレーだけは起こってもらいたくない。
しかし、大阪の天気予報ではここ数日、雨天になるそうなので、グラウンドは相当柔らかくなるようだ。
となると、ややこしいプレーの続出か……。
いっそのこと、明後日は大雨で試合中止にしてもらいたいものだ。