3月30日、開幕を目前に控えた大阪ゴールドビリケーンズの必勝祈願が通天閣で行われた。
通天閣の5階展望台には、チーム名の由来であるビリケン様が祭られている。
選手・監督・コーチたちは、地上90mの展望台まで、階段で登って行った。
もちろん、この階段は一般には開放されていない。
それにしても、90mの階段を登るなんて、考えただけでもゾッとする。
もちろんこれはトレーニングではなく、ゲン担ぎなのだろう。
地上90mの5階展望台で、選手たちはビリケン様にお参りしていた。
そして、巨人などでクローザーとして活躍していた石毛博史コーチもビリケン様に必勝祈願。
暗くてわかりにくいが、さすがにデカイ。
この後、通天閣入場の際にもらったパンフレットを落としてしまい、それに気付かなかった。
「これ、落としましたよ」
と拾ってくれたのが、近鉄のスラッガーとして活躍した村上隆行監督!
「あ、ありがとうございます!」
とお礼を言ったが、緊張のしっぱなしだった。
実は村上監督とは初対面ではなく、昨年の関西独立リーグでの公式記録員を務めた時に、メンバー表交換で立ち会っていたので、顔は合わせていた。
でも、挨拶以外で村上監督と言葉を交わしたのはこれが初めて。
おそらく、村上監督は僕のことを憶えていなかっただろう。
「このデカイ男、どこかで見たことがあるな?」
ぐらいの意識はあったかも知れないが。
必勝祈願が終わり、選手たちは再び階段で降りることとなった。
しかし、首脳陣はもう階段を使うのがコリゴリになったのか、
「お前ら、階段で降りとけ!」
という村上監督の鶴の一声で、選手たちを尻目に首脳陣はエレベーターで降りることとなった。
そしてそのエレベーターに、僕も一緒に乗った。
乗っていたのは、村上監督、石毛コーチに、阪神などで活躍した平下晃司選手兼コーチである。
なんと僕は、NPBで活躍したこの三選手に挟まれてしまったのだ。
もっとも、このエレベーターには他の一般客も大勢いたが……。
昨年は関西独立リーグ王者となったビリケーンズだが、今年は三重スリーアローズと共にジャパン・フューチャー・ベースボール・リーグ(JFBL)に所属し、四国・九州アイランドリーグと提携して公式戦を行う。
開幕戦は4月3日に三重県の津市営球場で、三重スリーアローズと対戦する。