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安威川敏樹のネターランド王国

お前はチョーマイヨミか!?

ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

公式記録員・初陣

いよいよ関西独立リーグの公式記録員としての初日がやってきた。
場所は神戸総合運動公園サブ球場、早い話がスカイマークスタジアムの第二球場である。
僕の家からはあまりにも遠い。
ただ、最近阪奈道路が開通して、近所に高速の入口ができたから、一本で神戸サブに行くことができる。
事前にネットで所要時間を調べ、休日の午前中ということを考慮して、さらに1時間半も前に出発することにした。
試合開始2時間前に行けばいいのだが、さらに余裕を持って行こうと思ったのである。
1時間も早く着いたら、近所を散策するのもいい。
そう思って、朝早くからハンドルを握った。


阪奈道路から阪和道、さらに近畿道に入ってもスイスイと車は進み、快適なドライブ。
……とそこへ、東大阪を過ぎたころにトンでもない電光掲示板の交通情報が飛び込んできた。


「宝塚トンネルまで2時間超」


宝塚まで2時間超!?
東大阪からなら、宝塚までどう遅く見積もっても1時間ぐらいだと思っていたぞ?
しかも中国道は35kmの渋滞……。
確かに夏休みに入ったばかりの三連休の初日ではある。
しかしこの渋滞状況は、まるでゴールデンウィークか盆休み並みだ。
明らかに高速料金1000円の弊害が出ている。
そして2時間以上かけて宝塚に辿り着いたとしても、そこから先は35kmの渋滞なのだ。
試合開始2時間前はおろか、試合開始にすら間に合わないかも知れない。


とりあえず担当者に電話を入れ、試合2時間前の入場は無理です、と伝えた。
担当者は了承してくれたが、試合開始には絶対に間に合わせなければならない。


時間の読めない車移動を諦め、高速を降りて最寄りの駅から電車で移動することに決めた。
しかし、高速を降りるのも一苦労だった。
近畿道は一般道の大阪中央環状線(中環)と並行して走っているが、当然のことながら中環も大渋滞。
高速から脱出するのにも時間がかかり、さらに中環から脱出するのも大幅な時間のロスだった。


なんとか高速からも中環からも脱出し、最寄り駅へ向かった。
幸い、高速を降りた摂津北インターからJRの千里丘駅は目と鼻の先である。


ところが、ここからがまた地獄だった。
摂津北インターを降り、中環をようやく抜け出して、そこから千里丘駅まで約2km。
この僅か2kmの道程に50分もかかったと言ったら信じてもらえるだろうか。
車は全く動かない、かといって抜け道もない、駐車場でもあれば2kmでも歩いた方がマシだと思ったが、その駐車場すらない。
ただただ動かない車の中で、イライラの頂点に達していた。


50分かけてようやく千里丘駅に辿り着き、すぐ傍の商業施設の駐車場に停めた。
本当は、安いタイムズかなんかに停めたかったが、そんな余裕はない。
車を停め、ダッシュして切符を買い、千里丘駅構内に入った。
しかし、MBSがあった「花と緑の千里丘」も、普通電車しか停まらない。
10分ほどして普通電車がやってきて、チンタラチンタラ大阪まで行く。
こんなことになるんだったら、最初から電車で行けばよかった。


大阪に着き、新快速に乗り換え。
こうなるとJRは速い。
新快速はあっという間に神戸・三ノ宮に着き、地下鉄で総合運動公園に行った。
地下鉄から降りてからまた大変で、案内表示が不親切な上に、駅から結構距離があったため、右往左往してしまった。
それでも、なんとか無事に試合開始1時間前に着くことができた。


慌ただしく放送室に駆け込むと、既にメンバー交換が終わった後だった。
本来なら公式記録員の僕が立ち会わなければならないのだが、遅刻してしまったのでそれを行うことができなかった。
両軍のメンバー表をもらい、スコアシートに必要事項を記入していく。
試合前のセレモニーには神戸9クルーズの中田良弘監督や吉田えりちゃんも当然参加していたが、じっくりと見る余裕もない。
結論から言えば、残念ながら今日は吉田えりちゃんの登板はなかった。
こちらが放送席から見た神戸サブ球場。↓



放送室には、一番右端が僕、その隣りにウグイス嬢、その隣りに神戸9クルーズのスタッフの女の子がスコアを付け、その隣りにスコアボードを操作する女性。
この4人で右半分を占める。
左半分には、控えの選手たちが陣取っていた。
今日担当のウグイス嬢は野球の試合での場内アナウンスはあまり経験がないらしく、かなり緊張していた。
実は、今日のスコアボードを操作する女性は、前回僕が下見をさせていただいたときにウグイス嬢を務めていた方。
野球知識が豊富で、彼女の存在は実に心強い。
なんでも息子さんが強豪校の野球部員だそうだ。
母親とすれば、この時期は息子さんの高校の成績が気になるところ。


試合前、ウグイス嬢が両チームのメンバー発表をし、審判団を紹介した後に、最後に付け加えた。


「公式記録員は、○○川」


まあ、僕の本名が場内に響き渡ったわけで何とも面映ゆかったが、ウグイス嬢のすぐ隣りで聞いているので、場内に流れているという実感はあまりない。


かくして、試合は始まった。
1回表、大阪ゴールドビリケーンズの攻撃。
前回の下見の時に見た元阪神の平下が初球攻撃でいきなりヒット。
おいおい、もうちょっと見ていけよ。
初球から打っちゃ、慌ただしくてたまらんぜ。
その後、平下は封殺でランナー入れ替わりとなったが、盗塁あり、さらに重盗ありで、初回からややこしい展開。
結局、この回は大阪が1点先制して終了。


その裏、またややこしい展開を見せる。
ボテボテのゴロをサードが弾く。
「うーん、今のはエラー!」
ちょっと迷ったが、いやしくもプロを名乗るならあれぐらいはアウトにして当然でしょ、と思ってエラーの指示をした。
次打者が打った打球はセカンドゴロ。
セカンドは二塁送球したが、これが悪送球。
おいおい、連続エラーかよ……。
先が思いやられる。
打者走者を含む走者がそれぞれ二、三塁に進塁。
一死二、三塁から次打者がセカンドゴロ、セカンドからバックホーム
三塁走者はホーム寸前でタッチアウトとなった。


スコアブックに記入するにはちょっとややこしいプレーである。
一つ一つを見てみるとどうってことないプレーだが、連続して起こるとややこしくなる。
実は試合後、この一連のプレーについて、共同通信の方から質問の電話を何度か受けた。
共同通信に送ったのはファックスのため見にくかったというのもあるのだろうが、じっくり見てみないとわかりにくいプレーである。
あるいは、僕のスコアの付け方にやや特徴があるので、わかりにくかったのかも知れない。
関西独立リーグ用のマニュアルがあって、当然僕もそれに沿ってスコアを付けているのだが、守備記録についてはハッキリとした決まりはない。
僕は守備記録を重視したスコアを付けるのだが、共同通信では守備記録をあまり重視していないらしく、かえってわかりにくくなったのかも知れない。
ちなみに、僕は守備記録について重大な書き間違えをしていたのだが、それについての質問はなかった。
もちろん、この書き間違えについては担当者に報告した。
他にも、集計についてのミスがあり、完璧にこなす難しさを改めて知った。


それでも、初回を除けばその後の試合は淡々と進み、ややこしいプレーはあまりなかった。
ただ、大阪の選手のライト前に落ちたランニングホームランがあり、この判定はちょっと難しかった。
これは明らかにダイレクトキャッチを試みて後ろに逸らした結果のホームインであり、後逸のエラーは付かないと判断した。
そのあと、大阪のベンチから「さっきのはランニングホームラン?」と聞いてきた。
こんなところにも、公式記録員の責任の重さが感じられる。


でも、結局は3−0のロースコアゲームで、選手の入れ替えもあまりなかったので、全体としては楽な試合だった。
ただ、前述したとおりに試合終了後も共同通信から問い合わせの電話があり、責任の重大さを感じた。


この原稿を書いた後、GT戦の録画を見ながらまたスコアを付けなければならない。
明日のGT戦はデーゲームと息つく暇もない。
GT戦が終わると月曜日は普通、休暇日だが、今度の月曜日は祝日のため甲子園でのヤクルト戦が組まれている。


そして来週は、淡路島でのダブルヘッダー。
あまりにもキツすぎる日程だ……。