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安威川敏樹のネターランド王国

お前はチョーマイヨミか!?

ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

絵を写真にする

今日、映画「キャプテン」を観てきた。
「キャプテン」と言えば、故・ちばあきお先生が描いた野球漫画のバイブルと言っていい作品である。
小学生の頃、僕はこれをリアルタイムで夢中になって読んでいた。
当時の野球漫画といえば水島新司先生の「ドカベン」があり、野球漫画の双璧と言われていたが、僕は「キャプテン」派だった。
人気絶頂だった「キャプテン」はやがてテレビアニメ化され、劇場公開したこともあったが、実写版はテレビ・映画を含めて今回が初めてだ。


漫画を実写化する……、その漫画に思い入れがある多くの人は、非常な危惧を持つ。
その漫画があまりにも好きだったために、原作とのギャップに失望してしまう。
漫画を実写にする以上は同じストーリーには絶対にならないし、登場人物と役者とのイメージがあまりにもかけ離れてしまからだ。
実は、「キャプテン」の監督を務めた室賀厚氏自身がそのことに関して大いに悩んだようだ。
室賀氏自身が漫画「キャプテン」の大ファンであり、「キャプテン」を実写にすることは、原作に対する冒涜ではないかという想いがあった。


実は、僕もそう思っている一人だ。
絵を実写にすることはもちろん、アニメ化することでさえ違和感を感じるほどである。
漫画として読んでいるときには、登場人物は自分のイメージする声で喋ってくれるが、アニメ化されて声優があてがわれるとイメージしていた声と違う。
アニメ化の場合は大きなストーリー変更こそないが、雑誌の連載ペースにテレビが追いついてしまって、テレビアニメ版には余計なエピソードが追加されたり、年齢層の低いテレビ視聴者に合わせて作品レベルが落ちてしまうという問題もある。


漫画からアニメですら違和感を感じるのだから、実写への移行は別作品と考えたほうが良い。
だから僕も、今回の実写版「キャプテン」にはあまり期待していなかった。
過去に僕が読んだ漫画が実写版になって面白かった例は皆無だからである。


だが、意外と言っては失礼だが、今回の実写版「キャプテン」は面白かった。
これは、監督の室賀氏自身が漫画「キャプテン」のファンだったことが大きいだろう。
もちろん、ストーリー自体は原作からはかけ離れており、漫画を実写にすることのジレンマを誰よりも感じていたのは監督自身だったはずだが、だからこそ逸脱の範囲を知って実写映画化に踏み切れたのではなかったか。
今までの、漫画を実写にするという行為は、「あの漫画が人気があるから実写映画(あるいはドラマ)化しよう」という極めて安易な企画を出し、その企画会社が売れっ子監督にメガホンを取ることを依頼して、その漫画に対して別に思い入れもない売れっ子監督が原作を無視したドラマ作りをしていたとも思える。


今回の「キャプテン」のオーディションで、主人公の「谷口タカオ」役に抜擢されたのは布施紀行という15歳だった。
演技力よりも、谷口が持つハニカミ屋というイメージがピッタリだったこと、さらにそれでいて、野球の実力がピカイチだったことで起用が決まったという。
実際、映画で見た限りでは、そのバッティングフォームは見事だった。
ただ、それだけに「ヘタだった頃の谷口くん」に関する演技はぎこちなかったが……。
野球部員役の選手たちはみな野球が上手かったが、今週号の週刊ベースボール(9月10日号)の「野球熱伝」のコーナーでインタビューを受けている「サブ(原作では登場しない)」役として「キャプテン」に出演している永井浩介によると、「丸井」役の小川拓哉だけは野球経験があまりなかったそうだ。
9月上旬まではまだ上映されるらしいので、これから観られる方のためにあまりネタばらしはできないが、青葉学院のエース・佐野はなぜか右投げである。


最後に、僕の後ろに座っていたカップルがいて、上演前に男が一生懸命「キャプテン」について説明していたので、その会話をちょっと紹介しよう。


男「『キャプテン』って言うたら、俺ら(の年代)にとってはバイブルやで」
女「でも私、野球知らんし」
男「そんなこと言うて、『つまらんかったから映画代出さへんで』なんて言うなよ。絶対オモロいから」
女「そんなにオモロいん?単行本では何巻まで出たん?」
男「確か20巻……(ブー!)、いや、26巻やったかな(ピンポン!)」
女「ええー!?そんなに長い話を2時間足らずの映画にするん?」
男「そやからちゃうって!さっきも言うたけど、『キャプテン』は谷口、丸井、イガラシ、近藤の四人のキャプテン編があって、多分この映画は谷口キャプテン編だけのはずや。江戸川中学(ブー!江田川中学です)から金成中学、青葉学院戦までと思うで」


この男も結構うろ覚えだったようだが、「キャプテン」にハマっていたことは容易に想像できる。
ちなみに、映画の中で「江田川中学」が出てきたときは、「あ、『江戸川』やのうて『江田川』やったか」という男の声が後ろから聞こえてきた。


さっきも言ったように、9月上旬までは上映しているようなので、まだ観ていない人は観に行ってはいかが?