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安威川敏樹のネターランド王国

お前はチョーマイヨミか!?

ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

二つの葛城

大阪府の南東部、奈良県との県境に葛城山という山がある。
大阪府側は千早赤阪村、奈良県側は葛城市および御所市に接する。
標高は960mで、大阪では二番目に高い山だ。
その葛城山のすぐ南側に、大阪一高い山である金剛山(標高1,125m。山頂は奈良県御所市に属する)がある。


この二つの山が連なっている姿はなかなか圧巻である。
特に冬になると雪化粧に覆われて、大阪とは思えない幻想的な姿を映し出す。
ただ、少し不思議なのは、標高はあまり変わらないのに、金剛山の方がずっと真っ白になるところだ。
金剛山の方が南にあるのだが、何か気象条件があるのかも知れない。


元々は金剛山の方を「葛城山」と呼んでいたそうだが、金剛山の山上に「金剛山寺(こんごうせんじ)」という寺が建ったことから、金剛山と呼ばれるようになったそうである。
金剛山には幾つか山頂があるが、その最も高い山は今でも「葛木岳」という名が残っており、山頂には葛木神社がある。
そしていつの間にか現在の葛城山が「葛城山」と呼ばれるようになった。
この「葛城」の名前は、大和朝廷時代にこの辺りの有力な豪族だった「葛城(かずらき)氏」に由来する。


僕はこの金剛山、葛城山を見て育ったのであるが、ある意味ではこの二つは恨めしい山でもあった。
中学時代、冬になると耐寒登山があり、毎年交互に金剛山と葛城山を登らされるのである。
それも登山口から登るのではなく、なんと学校から歩かされたのだった。
朝8時半頃に学校を出発、はるばる1時間半かけてようやく登山口に辿り着く。
ここで一旦休憩し、パンなどの軽食を摂る。
そこから辛く苦しい山登り。
冬だというのに汗だくだ。
昼過ぎにようやく山頂に登りつめる。
ここでお弁当タイムとなるのだが、雪が積もる山頂でいきなり止まると、それまでかいていた汗が一気に引き、極寒に襲われる。
手がかじかんで箸も持てず、思うように弁当も食べられない。
こういうことを見越して弁当はおにぎりにしているのだが、おかずも全て手掴み、それでも思うように掴むことはできず、寒さに震えながら食べる弁当は決して美味いものではなかった。
弁当を食い終わった後の下山は、下から吹き上げて来るジェットストリームをモロに受けながら、さらに足は氷に滑りつつ、登りとは全く違う苦労にさらされる。
なんで学校の近くにこんな山があるのか、と自らの運命を呪ったものだ。


さて、中学時代の苦い思い出話はそれぐらいにして、実は大阪にはもう一つの「葛城山」がある。
それは大阪府南部、和歌山県との県境にある「和泉葛城山」だ。
実は前述の葛城山も、和泉葛城山と区別するため「大和葛城山」が正式名称だが、大和葛城山の方が標高も高く、ロープウェーもあって有名なため、単に「葛城山」というと「大和葛城山」を指すのが普通だ。
しかし和泉葛城山も標高858mと大阪府の中では高い山で、当然ふもとの人が「葛城山」というとそれは「和泉葛城山」のことだ。
なお、和歌山県側には「かつらぎ町」という自治体がある。


僕は和泉葛城山には行ったことがなかったが、今回初めて和泉葛城山に登ってみた。
さすがは中学時代に鍛えられたアルピニストの国王である。
というのは真っ赤なウソで、中学時代のトラウマから登山はもうコリゴリで、中学卒業以降は自慢ではないが一度も山登りなどしたことがない。
実はこの和泉葛城山、ロープウェーこそないものの、大和葛城山や金剛山と違って、山頂まで舗装道路が通じているのである。
当然、歩いて山に登るという無謀なことはせず、車で和泉葛城山の山頂に向かった。
車道がある以上、山は車で登るべきだ。


大阪外環状線と呼ばれる国道170号線から熊取町付近で府道62号線へ針路を変え、そのまま南下し犬鳴山温泉を横に見て和歌山県内に入ると、紀泉高原スカイラインに通ずる道がある。
その道に入ると、和泉葛城山の山頂まで行くことができる。
道は1車線とはいえさほど狭くはなく、対向車が来ても充分に通過できる。
ちょっと狭い部分もあるが、待避するところが随所にあるので困ることもなかろう。
ただ、走り屋のスポットらしく、無数のタイヤの跡があった。


途中で駐車スペースがあり、車を停めてみた。
軽食が取れる店と展望台があり、その展望台に行ってみた。
すると、無人だが入場料200円も取られた。
階段をえっちらおっちら登ってみると、周りはガラス張りで臨場感は全くなし。
望遠鏡はあったが見る気にもなれず、すぐに引き返した。
まさしく200円ぼったくられた気分。


車に戻り、一路山頂を目指す。
その途中にも結構いろんな施設があるようだ。
山頂に着き、また車を駐車場に停めた。
しかし、ここからでは和歌山側の風景しか見れない。
やや離れたところにまたもや展望台があったので、また有料じゃないだろうなと思いつつ、展望台まで行ってみた。
この展望台、さっきのよりもさらに長い螺旋階段を登らなければならず、またもや骨を折った。
だが、無料なので助かった。
で、登ってみると、今度はガラス張りではなく開放されていた。
和歌山側はもちろん、大阪側もバッチリ見られる。


これが大阪平野の風景。
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そしてこれがりんくうゲートタワーと関西空港だ。
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こちらは和歌山側。
平野が開けている大阪側と違って、紀ノ川沿いの細い平野を抜けるとすぐに紀伊山地が迫っている。
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この日は春霞のため鮮明に見ることはできなかったが、快晴の時はくっきり見えることだろう。


下山は来た道を引き返さず、山頂からそのまま和歌山県側に降りることにした。
ところが、これがトンでもない細い道で急勾配、しかも曲がりくねった山道でヘアピンだらけ、一つ間違えると崖下に真っ逆さま。
怖くなった僕は必要以上にスピードを落とし、オートマ車では使ったことがなかったローギアを初めて使った。
幸い、対向車が1台もなかったので、なんとかこの難所を切り抜けることができた。


やはり安易に車で山登りするものではないなあ……。