1982年、韓国に初のプロ野球リーグ(KBO)が発足した。
日本プロ野球界も韓国プロ野球発足に協力し、積極的にプロ野球関係者を韓国に送り込んだ。
その中の一人が、「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄氏だ。
長嶋氏は当時、巨人軍の監督を辞し、浪人中だった。
そんな中、プロ野球発足直前の2月に、講師として韓国に招かれたのである。
韓国の野球関係者、および選手に「長嶋茂雄」の名前を知らぬ者はいない。
長嶋氏を目の当たりにした者は皆、一様に緊張していた。
長嶋氏の講演が始まった。
長嶋氏の話を聞きいっているのは、間もなくプロ野球選手になろうとしている韓国の有望選手たちである。
「みなさん、プロ野球選手になるからには、単なるプロではダメ。本物のプロフェッショナルを目指さなければならない。いや、それ以上のプロフェッサーになってほしい」
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野球選手が「教授」になってどーする!?