2018年、プロ野球(NPB)が開幕した。
昨年度はセントラル・リーグ2位、今年こそはリーグ優勝および日本一に向けてひた走る阪神タイガースに、いきなり激震が走った。
昨秋のドラフトで1位指名し、阪神に入団した馬場皐輔投手が、再起不能の大怪我に見舞われたのである。
今春の宜野座キャンプではフリー・バッティングの投手として、昨年はルーキーながら大活躍した大山悠輔をキリキリ舞いさせ、
「大山悠輔か、きみ、なかなかいいスイングをしとるよ!」
と、なぜか年上相手に上から目線で言っていた馬場だったが、結局は二軍スタートとなった。
馬場は練習を終えた後、阪神若手の合宿所である虎風荘の風呂に入ったが、そこで石鹸を踏んでしまい、滑って転んで大怪我を負ったのだった。
「も……もうプロ野球は……断念するしかないッ……ウウッ!」
プロ野球の道を諦めた馬場だが、本人は「仕方ないよ、風呂場が相手だもの」と観念した様子だった。
しかし周りの同僚は、馬場に対して何の補償もしてくれない阪神球団に対して、憤りを感じていたのである。
「馬場ちゃん、もっと怒れよ!」
「そうだッ、そうだ!これがホントの風呂で滑ってスッテンコロリ、はた迷惑千万」
しかし馬場は、何も言わずじっと我慢しているのだった。
馬場はプロレスに転向「タイガー馬場」のリング・ネームでデビュー予定である。
【4月1日=USO通信】