カウンター

安威川敏樹のネターランド王国

お前はチョーマイヨミか!?

ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

想い出のフィールド(63)~富田林市立総合スポーツ公園野球場

 富田林市立総合スポーツ公園野球場(行った回数:2回)

 

2012年7月15日、富田林市立総合スポーツ公園野球場(以下、富田林球場)でファームとはいえ初めてNPBの正式試合が行われた。

ウエスタン・リーグ公式戦、オリックス・バファローズ×中日ドラゴンズである。

 

富田林市立総合スポーツ公園は、1997年に大阪府で開催されたなみはや国体に合わせて造られ、野球場は軟式野球の会場となった。

そのため、かえって軟式野球場というイメージが強かったので、硬式野球の開催は敬遠されていたが、硬式野球での試合も可能とオリックス球団が判断し、今回の開催が実現したという。

 

両翼95m、中堅120mの広さは硬式野球でも充分対応しており、内野コンクリート席は1,000人、内外野芝生席は1,500人で合計2,500人収容と、ファームや独立リーグの公式戦なら充分開催能力がある。

今回はデーゲームだったが、やや暗いとはいえナイター設備もあり、高校野球などで使用されないのがもったいないぐらいである。

内野は黒土、外野は天然芝で、地方球場とは思えないほど手入れが行き届いている。

スコアボードは磁気反転式で、選手名はもちろん審判名も表示できる立派な物だ。

ただ、ボールカウントだけは未だにSBO式だが。

f:id:aigawa2007:20120718151310j:plain

 

ところで、冒頭に「行った回数:2回」と書いたが、そのうちの1回は実際にプレーをしている。

と言ってもソフトボールだったが、富田林球場でのナイトゲームを体験したのだ。

本格的な野球場の黒土でプレーしたのは生まれて初めてで、それだけで感激したものである。

また外野の芝生の美しさは、ソフトボール用のゴム底とはいえスパイクで踏み荒らすのは申し訳ない気持ちになったほどだ。

 

さてファーム戦の当日、家から車で15分ぐらいの所にある富田林球場へ、試合開始2時間前に行った。

早く行っていい席を取っておこうとしたのではなく、球場の周りの様子を見て歩きたかったからだ。

まさかそんなに早くから客が集まるとは思っていなかったのである。

 

球場に着くと、正式な駐車場は関係者用となっていて、一般客の車は裏へ回された。

多目的競技場を駐車場として使用していたのである。

思ったよりも車は多く停まっていたが、この後の出来事はまだ予測できなかった。

車から降りて野球場の方に行くと、数々の出店が並んでいた。

 f:id:aigawa2007:20120718145247j:plain

 

 2時間前なのに、結構多くの人で賑わっている。

スタンドの方に行くと、もう客が入り始めていた。

f:id:aigawa2007:20120718145806j:plain

 

これは早めにいい席を取っておいた方がいいと思い、チケット売り場を探したが、どこにも見当たらない。

すると、恐ろしいことが書かれた看板が目に入った。

「入場券完売のため、当日券の販売はございません」。

f:id:aigawa2007:20120718150205j:plain

 

ファームの試合で、前売り券が完売!?

全く予想だにしなかったことだ。

いくら初のプロ野球開催とはいえ、大阪府内である。

野球に飢えている土地ではない。

しかも大阪府内とは思えないド田舎で、交通不便な地だ。

一体どこからこれだけの客が集まってくるのか不思議だった。

 

試合開始1時間前には、内野席はほぼ満員。

自分の見通しの甘さを痛感した。

後で知ったところでは、有料入場者数は1,902人だったという。

やむなく、球場の外から観戦することにしたが、木々が邪魔をして試合もロクに見れず、炎天下で座るところもなかったので、3回終了時にあえなくギブアップ。

富田林球場を後にした。

f:id:aigawa2007:20120715123109j:plain

 

今回、オリックス球団が富田林市で初めて二軍戦を開催したのは、ファン拡大のための戦略だという。

関西各地でファーム戦を行う趣旨で、この日より前の7月7、8日には大阪府北部の高槻市でも開催していた。

今回は前売りの段階で売り切れだったのだから、試みは大成功だったと言えるだろう。

 

富田林球場は前述した通り、交通の便が悪い。

富田林市は大阪府南部に位置しており、大阪市内の大阪阿部野橋駅(天王寺)から近鉄南大阪線に乗って、富田林駅まで約30分かかる。

富田林球場は富田林市中心街からも遠く離れており、富田林駅からバスに約30分も乗ってようやく到着する距離だ。

しかもそのバスも1時間に1本しか来ないのだから、不便なこと極まりない。

距離的には河内長野駅の方が近いが、直通のバスがないのである。

 

そんな不便な場所にもかかわらず、大勢の観客が集まった。

しかも前売り券が1,000円(発売されなかったが、当日券は1,200円)と、オリックス二軍の本拠地である神戸サブ球場やあじさいスタジアム北神戸で開催される時(500円)の倍の値段だ。

それでも本拠地以上の大勢の観客が詰め掛ける。

もちろん、プロ野球初開催の土地だったうえに、3連休の中日ということもあったのだろうが、ここに球団経営のヒントが隠されているような気がする。

 

NPBのファームと言えば、二軍選手たちの鍛錬の場という感覚しかない。

そのため練習場のような場所で二軍公式戦を行い、球団によっては入場無料の場合もある。

しかも球場に売店すらなく、ファンサービスなんてハナから考えていない球団も多い。

しかしファームとはいえプロ野球には違いないのだから、入場無料というのはおかしいのではないか。

プロ野球選手というのはファンからの入場料で給料をもらっているのだから、二軍選手の給料はどこから出ているのだ、という話になる。

客から金をもらって野球を見せるのがプロなのだから、入場無料で公式戦を行ってもプロ意識のある選手は育たない。

 

アメリカではマイナーリーグの球団と言えども独立採算制だから、オーナーやGMもちゃんといるし、球団経営を真剣に考えている。

だからマイナー球団でも充分な入場料をちゃんと徴収し、売店ではホットドッグやビール、チームグッズなどを売って球団経営を成り立たせている。

もちろん、ファンを球場に呼ぶためのサービスも怠らない。

しかし日本ではまだまだファームで客を呼ぼうという意識は希薄だ。

ファームでも経営努力をすれば、新たなファンも開拓できるだろうし、ひいては一軍のファンも増えるという相乗効果も期待できる。

最近では日本でも、今回のオリックスのようにファームでのファンサービスを実施する球団も増えたが、まだ意識の低い球団が(特にセントラル・リーグに)多いと言わざるを得ない。

 

話を富田林球場に戻すと、前にも書いたように周りは全くのド田舎。

交通も不便なので、車で来た方が無難だろう。

今回の駐車料金は無料だった。

すぐ近くには「サバ―ファーム」という、一般客も楽しめる農場があるので、野球を見た後はここに立ち寄るのもよい。

このファームでは農作物を育て、プロ野球のファームでは選手を育てる。

http://www.savor-farm.or.jp/

 

 

富田林市立総合スポーツ公園から見た風景。左側にそびえ立つのが富田林市のランドマークであるPLタワー、中央には大阪市内の高層ビル群を遠く望む

f:id:aigawa2007:20120715143031j:plain