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安威川敏樹のネターランド王国

お前はチョーマイヨミか!?

ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

プロ・アマ談義

今日、北京オリンピックで野球日本代表がアメリカに4−8と完敗し、メダル獲得を逃した。
敗因に関しては巷であれこれ書かれているのでここでは詳しく書かないが、敢えて言えば負けに不思議な負けはなし、というところか。


シドニー五輪では初めてプロが参加し、日本ではプロアマ合同チームで参加、前回のアテネ五輪、今回の北京五輪では共にオールプロで挑んだ。
しかし、結果は
シドニー:メダルなし(4位)
アテネ:銅メダル
北京:メダルなし(4位)

という芳しくない成績に終わっている。


ちなみにプロ参加前、即ちアマチュアのみの日本代表は
ロサンゼルス(公開競技):金メダル
ソウル(公開競技):銀メダル
バルセロナ:銅メダル
アトランタ:銀メダル

と、全ての大会で金メダルを含むメダルを獲得するという、実に輝かしい成績を収めている。


では、オールアマにすればオールプロよりも五輪でいい成績を収めることができるのか、ということについてはまた違う問題だろう。
プロが参加するということは日本だけではなく対戦国にも当然プロ選手が混じることになり、レベルも上がってくる。
ただ、オールアマ時代のほうが今のオールプロよりも準備やモチベーションは上だろう。
アマチュアの選手は五輪を目標とし、世界アマ野球選手権(現・ワールドカップ)やインターコンチネンタルカップなどを経験した選手でチーム作りをし、万全の状態で五輪に挑んだ。


しかし、初めてプロが参加したシドニーではセ・リーグがプロ選手派遣に難色を示し、パ・リーグが各球団主力選手を一人ずつ派遣してプロ・アマ合同チームで臨んだが、結局メダルは獲れなかった。
プロ選手が急遽選ばれた弊害による準備不足により、オールプロの韓国に二度も敗れ、日本が初めてメダルを逃したのである。


この反省からアテネではオールプロで臨むことになった。
しかし、ペナントレース中であるということを考慮して、各球団から二名ずつ選手を出し合うというチーム編成となり、最強チームを作ることはできず、銅メダルに終わった。
そして今回はその制限も外したものの、それでもメダルは獲れなかった。
星野監督によると「現時点で最高のメンバー」でも、結局は日本にとって最低の成績しかあげられなかったのである。


それに対し、対戦国はオールプロになってもモチベーションを下げることなく実力を上げてきた。
今回、初の金メダルを獲った韓国はペナントレースを中断し、五輪に照準を合わせて挑んだ。
何よりも選手たちには、兵役免除という目の前のニンジンがぶら下がっていた。
モチベーションが下がるわけがない。
銀メダルのキューバも、国内リーグを中断して五輪に臨んだ。
つまり、オールプロになって日本の実力が下がったのではなく、今までの日本優位が崩れてしまった、という見方もできる。


五輪野球でプロ選手参加が認められていなかった時代(つまり、日本が全ての大会でメダルを獲得していた頃)、日本代表はほとんど社会人選手で結成されていた。
「社会人野球」という日本独特の野球形態がアマチュアとして認められていたため、アメリカに例えればマイナークラスの選手によるチーム作成が可能だったのである。
こうしたノンプロいう形態がないアメリカや韓国は学生チームでの参加を余儀なくされ、セミプロともいえる社会人選手で固めた日本が有利だった。
それでも学生とは言ってもアメリカが強敵なのは間違いなかったが、その他ではまだプロのなかった台湾と、社会主義国のためプロはなく、アマナンバー1の実力を誇ったキューバしか敵はいなかったのだ。
つまり日本は、アメリカや韓国に関しては18〜22歳の学生相手に、野球をしながら給料を貰っている20〜30代の百戦錬磨の選手たちで戦っていたのである。
この頃の日本が安定してメダルを獲得していたのも頷けるだろう。


しかし、シドニーでのプロ容認で日本のアドバンテージがなくなってしまった。
キューバはこれまでと変わらずオールアマだが、韓国はドリームチームを組み、アメリカは3Aの選手で固めた。
つまり、社会人中心の日本×学生チームのアメリカ・韓国、という構図がなくなったのである。
結果は、金:アメリカ、銀:キューバ、銅:韓国。
もうプロ・アマ合同では世界に太刀打ちできない、そう認識させられた五輪だった。
そして、これまで数ある国際大会で無敵を誇ったキューバも、3Aのアメリカには勝てなかったのか、という新たな発見がある大会でもあった。


だが、社会人中心の日本代表も、それゆえに不利な部分もあった。
それが、選手のプロ入り問題である。
せっかくいい選手を日本代表に選んで国際大会で活躍しても、その選手がプロ入りすればオリンピックには当然出場できず、チーム編成の変更を余儀なくされた。
たとえば、ロサンゼルスで金メダルを獲った日本代表の選手たちのほとんどがプロ入りし、ソウルに向けて新たなチーム編成が必要になった。


実は、今回の北京五輪野球日本代表にも似たような現象があった。
それは、WBCで活躍した日本代表選手たちがメジャーに行ってしまったため、北京では必ずしもベストメンバーではなかっただろう。
つまり、アマチュア時代では「この選手はぜひ選びたいが、来年はプロに行ってしまうのではないか」という心配があったが、オールプロだとその心配はないと思われていた。
ところが、MLBはオリンピックにメジャー選手を参加させない、としており、当然WBC戦士もメジャーに行ってしまえば北京での参加は不可能だ。


歴史は繰り返すというが、プロ入りする選手に頭を悩ませていたかつてのアマ球界と、メジャー入りする選手に頭を悩ませている現在のプロ球界は、なんとなく似ている。