今日は12月の第一日曜日。
大学ラグビーでもっとも注目を集める早稲田×明治の定期戦が国立競技場で行われた。
今年は久しぶりに両校無敗対決(明治は1引分含む)で対抗戦の優勝がかかり、好ゲームが期待された。
……が、終わってみれば71−7で早稲田の圧勝。
早明戦の最多得点及び最多得点差を大幅に更新するというオマケまで付いた。
ダブルスコアという言葉があるが、なんと10倍スコアである。
前半、明治が先制のトライ&コンバージョンで有利に試合を進めたが、早稲田にインターセプトからのトライを奪われたらもういけません。
前半は逆転こそされたもののなんとか持ちこたえたが、後半に入ると早稲田のトライラッシュ。
明治のディフェンスラインをズタズタに引き裂き、早稲田がボールを奪うとそのままゴールラインの向こうに次々と飛び込んだ。
後半だけのスコアは52−0。明治の選手にとっては地獄の40分間だっただろう。
今年度の大学選手権は、前年度優勝の関東学院が出場辞退となって、早稲田がダントツの優勝候補になったと言われていたが、これはもうハンパな強さじゃない。
矢富、曽我部、今村といったタレントバックスは卒業したのに、今度は山中や中濱といったスーパー1年生(いずれも大阪出身)がすぐ活躍する。
関東学院以外の大学チームではこの怪物軍団を止めるのは不可能だろう。
それに引き換え、明治のほうは悲惨である。
かつての早明戦といえば実力差があってもお互いの意地がぶつかり合い、必ず接戦になり奇跡的なプレーが生まれたため「国立には魔物が棲んでいる」と言われたものだ。
しかし、今では国立の魔物さんはどこかへ引っ越してしまったらしい。
魔物さんがまだ棲んでいらっしゃれば、いくら実力差があっても明治リードで前半終了、という演出ぐらいはしてくださったはずだが……。
ここまで無敗で来ていただけに自信を持っていたはずだが、その自信が今日で木端微塵に打ち砕かれてしまった。
明治はここ何年もずっと早稲田に勝てなかっただけでなく、選手権でも関西の大体大に二年連続で敗退し、今季はその雪辱を期して上位進出、あわよくば優勝を狙っていただろうが、今日の試合がどう影響するか心配だ。
かつては無敵を誇った明治重戦車復活の日は遠いのだろうか。