「未知の強豪」と宣伝されて来日するも、結局は肩透かしを食らわされている「トンでも外人」たち。
しかし「トンでも外人」は愛すべき存在だった!
週刊ファイトにコラムを書きました。
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第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。
5月6日、東京都調布市のアミノバイタル・フィールドでアメリカン・フットボールの日本大学×関西学院大学の定期戦が行われた。
日大×関学大といえば、昨年度の甲子園ボウルで大学日本一を争い、日大が勝って27年ぶりの優勝、関西勢の11連覇を阻止した対戦として記憶に新しい。
さらに、この両校は昔から東西のライバルとして、赤青対決で日本のアメフト界を引っ張ってきた超名門校である。
しかし、この再戦では実に残念なプレーが連発された。
パスを投げた後の関学大のクォーターバック(QB)に、日大の選手が3テンポぐらい遅れて後ろからタックルに行っている。
いわゆるレイトヒットである。
0:05から画面の右側、パスを投げ終えた後の関学大(青)のQBに、日大(赤)の選手が背後から遅れてタックル
パスを投げ終えた選手にタックルするのは、故意はもちろん偶然でも反則だ。
しかも、この動画を見ると明らかに故意によるタックルである。
もしラグビーだったら、一発でレッドカード(退場)だろう。
しかし、この試合では15ヤードの罰退で済んだ。
このプレーにより、関学大QBは負傷して交代を余儀なくされた(後半に復帰)。
というより、よく負傷程度で済んだものである。
全く無防備の背後からタックルなんて、危険極まりない。
さらに、この2プレー後、また同じ選手が関学大QBにレイトヒットを犯している。
もはや確信犯としか思えない。
2度続けての超危険なタックルだったのに、審判団は日大に注意したものの選手に対するお咎めはなし。
さらに2プレー後、今度は同じ選手が暴力行為を行ったために、ここでようやく資格没収(退場)となった。
ところが、退場宣告を受けて戻ってくる選手に対し、日大側は叱るどころか労っている様子。
事の重大さがわかっていないのだろうか。
日大の応援団からでも「ホントにバカだよ、アイツは」という声が飛んでいたぐらいなのに。
問題があったシーン。最初が4:00頃から、2回目が5:48頃から、3回目が7:30頃から
試合後、日大の内田監督は以下のようにコメントした。
「力がないから、厳しくプレシャーをかけている。待ちでなく、攻めて戦わないと。選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」
つまり、内田監督があのラフプレーを指示していた、ということだろうか。
「私の責任」と言っているとはいえ、少なくともラフプレーに対する反省の色はない。
さらに、関東学生連盟によるお咎めもなし。
普通のスポーツなら、これだけ明らかな故意と思われる反則を3度もすれば、少なくとも数試合は出場停止だろう。
また、日大の内田監督の発言に対しても、特に問題視していないようだ。
こんな対応で、本当にいいのだろうか。
前田日明ですら、反則ではない顔面キックを「プロレス道にもとる行為」として新日本プロレスを解雇されたのに(タイガー・ジェット・シンのサーベル攻撃はお咎めなしだったが)。
こんなことがまかり通るようでは、勝つためだったらどんなことでもやるだろう。
アメフトにおけるQBとは、単なる司令塔ではなく絶対的な存在。
アメフトのチーム力はQBで決まる、と断言する人もいるぐらいだ。
それならば、反則でもなんでもやって相手のエースQBを潰してしまうのが得策だ。
実力的に大したことはない選手を、ヒットマンとして使えばいいだけの話である。
相手のエースQBを、反則タックルでブッ潰す。
上手くいけば15ヤード罰退だけで済んで、しかも相手エースQBはもういない。
仮にヒットマンが退場になっても、実力的には大した選手ではないし、アメフトの場合は50人ぐらいの選手を抱えているのだから戦力ダウンにはならない。
しかも、ラグビーやサッカーでは退場者が出ると少ない人数で戦わなければならないが、アメフトの場合は退場者が出てもフィールドにいるのは同じ11人。
ハッキリ言って、ヒットマンが退場しても、痛くも痒くもない。
もっとも、全てのチームがそんなことをするようになったら、報復合戦で試合にはならないだろうが。
というより、もはやスポーツですらない。
今回の事件(と言ってよかろう)で、全てのアメフト・ファンは激怒している(少なくとも僕は、容認している意見を聞いたことがない)。
アメフト専門のライターも、この事件を取り上げて痛烈な批判を展開している。
しかし、当事者たる日大や関東学生連盟は、さほど大きな出来事とは思っていないらしい。
ワイドショーにも取り上げられかねないようなラフプレーだったが、今のところはアメフト・ライターしか批判していないので安穏としているのだろうか。
検索してみても、この試合を報道しているのは日刊スポーツとベースボール・マガジン社ぐらいしか見当たらなかった。
それ以外では朝日新聞のXリーグ担当がツイッターで批判しているが、ツイッターではとても報道とは呼べない。
日刊スポーツは退場者が出たことを報じているものの特に批判はなし。
ベースボール・マガジン社に至っては、試合内容の詳報は書かれているにもかかわらず、反則のことや退場者が出たことすら報じていなかった。
あれだけ詳しく書いているのに、ベースボール・マガジン社の記者は反則や退場のことは気にならなかったのだろうか。
あるいは、忖度でも働いたのだろうか。
何よりも残念なのが、こんな反則を容認する発言をした(あるいは指示した?)のが、日本随一と言っていい超名門校の日大の監督だったということだ。
しかも日大は、昨年度の大学日本一。
もし内田監督が「優勝できたのは、この指導のおかげ」と自信を持っているとすれば、何をか言わんやである。
【追記】
5月10日、関東学生アメリカンフットボール連盟が日本大学および資格没収(退場)となった選手に対する処分が発表した。
①当該選手の1回目の行為は、その後の検証の結果、当初、試合中に審判クルーが下した「アンネセサリーラフネス(不必要な乱暴行為)」を超えるものであったことが分かり、公式規則第6章の「(無防備なプレーヤーへの)ひどいパーソナルファウル」に該当すると判断できる。よって、競技団体として、当該選手は追加的な処分の内容が確定するまでは、対外試合の出場を禁止する。
②日本大学の指導者は、スポーツマンシップに則り、公式規則を遵守し、重要な規律をプレーヤーに継続して教えねばならないとして、厳重注意とする。
③一連の反則行為につき、調査・報告を行う為に規律委員会を理事会内に設置する。
JR西日本の初乗り切符、120円分を購入しただけで、近畿2府5県(三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)を一周できるという裏技がある。
それが「大回り乗車」だ。
たとえば、大阪駅から福島駅まで大阪環状線で行こうとすれば、内回りの電車で僅か1駅である。
しかし、外回りの電車に乗って、遠回りしても決してキセル乗車ではなく、全くの合法なのだ。
それを、もっとスケールを大きくして近畿一周を企てるというのが、今回の企画である。
たとえば、大阪環状線に捉われず、東海道本線や北陸本線、和歌山線などに乗車すれば、近畿2府5県を一周できるのだ。
ただし、これにはルールがある。
そのルールとは、以下のとおり。
○大都市近郊区間であること。
○「一筆書き」の路線を通らねばならず、路線や駅が重複してはならない。
○途中下車は無効で、当日中に全行程を終えなければならない。
大都市近郊区間とは、大阪近郊区間以外でも仙台近郊区間、東京近郊区間、新潟近郊区間、福岡近郊区間の4区間がある。
2018年4月29日、遂に「120円で近畿2府5県一周、完全制覇の旅」が敢行された。
携行人数は筆者を含めて4人である。
ただ、一抹の不安があった。
3日前の4月26日には、筆者が利用する近鉄南大阪線が大和川橋梁の故障のため、不通になっていたのだ。
復旧には数日かかると言われていたため、4月29日に復旧しないと待ち合わせ場所に行けなくなり、120円近畿一周旅は中止となる。
幸い、翌日には復旧されて、120円旅に支障はなかった。
ただ、肝心のJRが何度も遅延があり、ダイヤ通りに動かないと120円旅は成り立たない。
あとは、運を天に任せるしかなかった。
ここで、予定していた時刻表を紹介しよう。
京橋(大阪府)8:30発(JR東西線)
↓
尼崎(兵庫県)8:49着 9:07発(東海道本線、湖西線)
↓
近江塩津(滋賀県)11:01着 11:05発(北陸本線、東海道本線)
↓
草津(滋賀県)12:22着 12:57発(草津線)
↓
柘植(三重県)13:40着 13:42発(関西本線)
↓
加茂(京都府)14:35着 14:45発(関西本線)
↓
奈良(奈良県)15:00着 15:15発(桜井線)
↓
高田(奈良県)16:03着 16:26発(和歌山線)
↓
五条(奈良県)17:04着 17:20発(和歌山線)
↓
和歌山(和歌山県)18:48着 18:54(阪和線)
↓
天王寺(大阪府)19:59着 20:05発(大阪環状線【内回り】)
↓
大阪城公園(大阪府) 20:17着
筆者は大阪環状線の内回りで京橋駅に行って、一旦改札外に出て、改めて120円切符を買い、改札口を通って駅構内に入る。
JR東西線の京橋駅8時30分の電車に乗る予定だったが、集合時間よりも早く全員が揃ったので、1本前の8時22分発の電車に乗ることにした。
いざ、120円旅近畿一周2府5県完全制覇に向けて出発!
……と言っても、JR東西線はほとんどが地下なので、味気なかったが。
いずれにしても、これで大阪府をクリア!
尼崎駅に到着した、JR東西線の列車
尼崎駅には、予定よりも9分早く8時40分に着いた。
これで、兵庫県をクリア!
次に乗る電車は9時7分発なので、インターバルは27分もある。
尼崎駅構内にはセブンイレブンがあるので、そこで食料を調達。
……が、ここのセブンイレブンがショボい(+o+)
最近のJR西日本はキオスクをなくしてセブンイレブンに委託しているが、味気もクソもない。
地域に密着した物が売られているわけでもなく、だからといって品数が多いわけでもなく、店舗は狭い。
弁当を買おうと思ったが、残っていたのは3品のみ。
やむなく、味気ない唐揚げ弁当を買った。
JR東日本では、駅構内(改札内)で様々な店があり、駅弁なども購入できると聞いたが、JR西日本は駅構内からドンドン店を締め出しているそうだ。
この利用者無視のJR西日本の姿勢は、本当に腹立たしい。
今回の120円旅でも、本格的な駅弁を買える駅は米原駅ぐらいだったが、それも停車時間に買いに行くのは慌ただしかったので駅弁は買わなかった。
それはともかく、飲食物を購入して9時7分発の敦賀行き新快速(湖西線経由)の電車に乗り込んだ。
さすがにゴールデンウィーク中、3連休の中日だけあって、車内は混雑している。
これは仕方あるまい。
我々4人は、ドア付近で立っていた。
おそらく、次の大阪駅では大勢の人が降りるので、4人掛けの転換式クロスシートに座れるだろう。
この列車は12両編成だが、途中の近江今津駅で切り離しが行われる。
そこで、駅員さんにどの車両が近江塩津駅まで行くのか訊いた。
すると、前4両が近江塩津駅(敦賀駅)まで行って、後ろ8両は切り離されるようだ。
そこで我々は、トイレに近い3両目(トイレは4両目にある)に乗ったのである。
しかし、無情な車内アナウンスが流れてきた。
「ただいま、急病になったお客様がおられましたので、ここでしばらく停車いたします」
げっ、いきなりダイヤが乱れてしまった。
この120円旅、ダイヤが乱れて列車が繋がらないと、達成することはできない。
結局、無事に急病人を降ろすことができたようで、3分遅れで尼崎駅を出発。
しかも、大阪駅で多くの人が降りるだろうという目算は外れた。
たしかに、多くの人は降りたのだが、思ったほど降りる人は少なく、4人掛け転換式クロスシートに我々4人が座ることはできず、それぞれバラバラに座ることとなった。
この状況は新大阪駅でも変わらず、京都駅までずっとこの状態は続いたままだった。
京都駅になると、さすがに降りる人が多く、4人掛け転換式クロスシートが空いたので、ようやく我々4人が合流できた。
これで、京都府はクリア!
そして筆者は、持参してきたチョーヤの梅酒を堪能したのである。
やはり、他の人との相席となれば、酒を呑むのははばかられた。
4人が転換式クロスシートに座ることにより、ワイワイガヤガヤ、他愛もない雑談に終始した。
これぞ旅の真骨頂、楽しい会話がなければ旅は成り立たない。
ここからは、琵琶湖の西岸を快走する。
これで、滋賀県はクリア!
結構トンネルは多かったが、琵琶湖を堪能することができた。
しかも、この日は快晴で、陽光に輝く琵琶湖を目の当たりにすることができたのである。
筆者が初めて琵琶湖を見たのは中学生の時だったが、そのときは琵琶湖が海に見えたもんなあ……。
西岸から見た琵琶湖の北側
尼崎駅を出発してから約2時間後の11時1分、新快速は近江塩津駅に着いた。
琵琶湖の最北端である。
このまま新快速に乗っていれば、僅か2駅で敦賀駅に到着。
しかし、敦賀に行ってしまうと大阪近郊区間から外れるため、大回り乗車のルールに反してしまうので、次は北陸本線を走る姫路行き新快速に乗る。
急病人のために3分遅れになっていたが、どこかで速度を調整したようだ。
そのため、近江塩津駅から北陸本線を走る電車には難なく乗ることができた。
11時5分発の近江塩津駅からの新快速でも、乗客は少ないため4人掛け転換式クロスシートに座った。
ここから琵琶湖を南下するわけだが、まもなく余呉駅に着く。
ここには、余呉湖があるのだ。
とはいえ、湖とは名ばかりの、ほとんど池のような小ささだが。
琵琶湖の北東にある、小さな湖(池?)の余呉湖
長浜市は、この観音像を観光名所としようとしているのだろうか?
長浜市の琵琶湖沿いにある、巨大な観音像
やがて、米原駅に到着。
ここは新幹線が通っているだけに、乗り換え客の便宜を図ったのだろうか、8分間の停車時間がある。
この間に、駅弁を買いに行くことは可能だったが、我々4人は誰も駅弁を買いに行くことはなかった。
米原駅を過ぎた新快速は急にスピードを増し、琵琶湖東岸を快走した。
そして12時22分、湖南の草津駅に到着。
ここから我々は草津線に乗り換える。
草津駅では35分間のインターバルがあるため、もぐもぐタイムとなった。
筆者は尼崎駅で購入した、味気ない唐揚げ弁当を食べることに。
草津駅には駅弁業者があるのだが、こちらは要予約なので、時間が読めないため駅弁の予約はしなかった。
草津駅の改札内にもセブンイレブンがあったので、缶ビールを購入。
ここまで尼崎駅以外に列車の遅延はなく、ダイヤ通り順調に120円旅を続けている。
甲賀と言えば忍者の里だ。
そして、我々が乗る電車も忍者のラッピング仕様だった。
ちなみに「甲賀」は「こうが」でも間違いではないのだが、駅名や市名では「こうか」と読む。
12時57分、草津駅を出発した。
草津線の忍者ラッピング仕様の電車
前に草津線に乗ったときはロングシートだったが、現在はクロスシートとなっていた。
これ幸いとばかりに、我々は4人掛けの転換式クロスシートに座る。
しかも、4両編成。
最近では、JRの車両も次々に新しくなっているようだ。
ただ、ちょっと謎の兄ちゃんがいた。
緑のTシャツを着た兄ちゃんは、何度も車両を行き来して、座席に座ってはまたどこかに行き去るという謎の行動を繰り返している。
しかも、車両のトイレのドアを開けては、すぐに扉を閉めて、別の車両に行っていた。
ひょっとすると、あの緑のいでたちは世を忍ぶ仮の姿で、実はJR西日本のお偉いさんではないのか?
そんな邪推もしてみたりした。
滋賀県ながら琵琶湖とは無縁の田舎地帯を抜ける草津線(琵琶湖の面積は、滋賀県の6分の1程度である)。
13時40分、終点の柘植駅に着いた。
ここから乗り換え時間は僅か2分、しかも跨線橋を渡らなければならない。
なんとか、13時42分発の関西本線の加茂行き列車に乗ることができた。
ここからは非電化区間だ。
つまり、電車ではなくディーゼル列車である。
したがって、車内はうるさい。
しかも、一応は4人掛けボックスシートはあるものの、他の客で埋まっていた。
やむなく、ロングシートに座った。
ただ、以前に乗ったときは1両編成だったのが、今では2両編成になっていたので、座ることができた。
この路線でも、忍者の里である伊賀を通る。
忍者の里、伊賀上野駅
ここから53分かけて加茂駅に到着。
既に14時35分になっている。
ここから14時45分発の大和路快速に乗って、奈良駅に行くことになる。
ただし、乗車時間は僅かに15分。
とここで、また緑の兄ちゃんが登場した!
緑の兄ちゃん、草津線から関西本線まで、我々と一緒にずっと乗っていたのか……。
しかも、大和路快速でも謎の行動を繰り返している。
我々は15時ちょうどに奈良駅で降りたが、緑の兄ちゃんはいなかった。
おそらく、そのまま大和路快速に乗っていたのだろう。
とにもかくにも、これで奈良県をクリア!
奈良駅から、15時15分発の桜井線(万葉まほろば線)に乗り込んだ。
こちらはさすがに2両編成のロングシート、しかし田舎路線にもかかわらず乗客でいっぱいだ。
桜井線は歴史の宝庫。
巻向駅の近くは、かつて邪馬台国があったのではないかと言われ、纏向遺跡によってその信憑性がクローズアップされてきた。
16時3分、電車は高田駅に着いた。
ここからは、和歌山線に乗り換えである。
16時26分発の電車は4両編成で、しかも4人掛け転換式クロスシートとなっていた。
ここからはド田舎を走るが、快適な転換式クロスシート。
このまま和歌山駅まで行ってくれたらいいのに、と思ったぐらいだ。
果てしなく続く山間風景は約40分で終わり17時4分、五条駅に到着。
夕方5時にもなれば薄暗くなると思ったが、まだまだ日は高くて明るい。
ついこないだまで大雪のニュースが流れていたのだが、季節は確実に動いている。
ちなみに、駅名は五条だが、五条駅がある市は五條市で、漢字が違う。
やがて、17時20分発の電車がやってきた。
2両編成のロングシートで、やっぱりさっきの電車がそのまま和歌山駅まで行ってくれたらいいのに、と思ってしまう。
始発駅なので座ることができたが、車内は意外にも満員。
というのも、制服姿の高校生がやたら多いのだ。
ゴールデンウィーク中なのになぜ?と思ったが、彼ら・彼女らはみんな電車の中で参考書を広げている。
相当な秀才学校の生徒らしい。
模擬テストでもあったのだろうか。
ゴールデンウィーク中ぐらい、遊べばいいのに。
五条駅で電車を待つ高校生たち
つまり、これで和歌山県をクリア!
この時点で、近畿2府5県を完全制覇した。
ただし、まだアクシデントがあるかもわからない。
ひょっとすると、事故が起こって電車がストップしてしまうと、120円では済まなくなるのだ。
当然、乗降客は多く、先程の秀才高校生たちのほとんどが降りた。
そのかわり、アホそうな私服姿の高校生らしき若者が大勢乗り込んできた。
和歌山線はもっと空いていると思っていたが、考え方が甘かった。
まあ、最初から座れたので良かったが……。
夕方5時半を過ぎて、太陽は西に沈みそうだが、まだまだ空は明るい。
ずっと電車の中なので雨が降っても濡れる心配がないとはいえ、快晴で良かった。
曇り空だと景色を楽しめないし、日が傾くとすぐに真っ暗になる。
それでも、太陽が徐々に沈んでいくのがわかる。
この景色の変化を見るのも楽しかった。
隅田、中飯降、笠田、布施屋、千旦……。
あなたはいくつ読めましたか?
ほとんど陽が沈んだ18時48分、電車は和歌山駅に着いた。
実は、和歌山駅がこの120円旅最大の難関である。
というのも、今年(2018年)の3月17日から、和歌山線と阪和線・紀勢本線の間に中間改札ができたのだ。
和歌山線は無人駅が多いため、不正乗車が横行しているので、このような措置が取られたらしい。
もし、このことを知らなければ筆者は相当にうろたえたと思うが、偶然にも事前にそのことを教えてくれるサイトがあったので、対処することができた。
和歌山駅に中間改札ができたと知らせてくれたサイト
電車を降りて、さっそく乗り継ぎ精算所に行き、大回り乗車について説明した。
こういう時のために、「旅のしおり」を作成していたのである。
「旅のしおり」の図(トップ画像参照)を見せて駅員に大回り乗車を説明し、無事に中間改札を通してくれた。
そういえば今回の120円旅、一度も検札がなかった。
検札のときのためにも「旅のしおり」を作成したのだが、ちょっと拍子抜け。
まあそれでも、和歌山駅の中間改札では役に立った。
あとは阪和線に乗って、大阪に戻るのみである。
駅員への説明とトイレ休憩、そして確実に座れる電車に乗るため、予定より1本遅らせた。
18時59分発の紀州路快速に乗り込む。
もちろん、4人掛けの転換式クロスシートだ。
陽はすっかり暮れて、もう真っ暗になっていた。
しかし、西の空を見ると、まだ明るさが残っている。
東の空には、満月に近い月が顔を出していた。
田舎風景からだんだんと灯の明かりが増えてきて、大阪に近付いてきたことを示す。
完全な夜となった20時9分、天王寺に着いた。
もうゴールは目の前だ。
しかも、天王寺駅構内には数日前にオープンしたという立ち呑み酒場「麵屋みちくさ」があったので、そこで祝杯をあげることにする。
食券方式のセルフサービスだ。
「麵屋」と銘打っているので、蕎麦が本業らしく、十割そばもメニューにあった。
先にも書いたように、JR西日本の駅構内には飲食店はおろか売店すら少ないので、こういう店は嬉しい。
和歌山駅にも以前にはホーム上に立ち食いそば・うどん屋があったのだが、現在はなくなってしまった。
天王寺駅構内にある、立ち呑み酒場「麵屋みちくさ」
お酒と料理を堪能した後、いよいよ最後の電車、21時19分発の大阪環状線内回りの社に乗り込んだ。
そして、遂にゴールの大阪城公園駅に着いたのは21時31分。
実に13時間9分の旅だった。
総距離にすると482.6km。
大阪~小田原の距離に相当する。
新幹線だと12,100円もかかってしまう。
それを、僅か100分の1の120円で制覇したのだ。
ちなみに、京橋~大阪城公園の最短距離は、僅か0.8km。
所要時間はたった1分だ。
それを、立ち呑み屋でのロス時間を含まないと11時間47分かけて移動したのである。
そして、今回は念願だった近畿一周2府5県を完全制覇だ。
以前は近畿一周2府4県の大回り乗車を経験したが、兵庫県は入っていなかった。
やはり兵庫県が入らないと、近畿制覇とはならない。
大阪城公園駅で、最後に乗った電車を見送る
このバカバカしくも楽しい大回り乗車旅、あなたも体験してみませんか?
元手が120円(大阪近郊区間以外では、値段は異なる)と超安値で、半日も存分に楽しめます。
しかも、あらゆる県に行くことができるのですから、こんなにいいことはありません。
もっとも、途中下車はできませんが(^_^;)
さあ、次の休日は120円切符を握りしめて、壮大な旅に出掛けましょう!
終着駅の大阪城公園駅で駅員さんに頼んで、記念に持ち帰った120円切符
3年前の2015年4月28日、阿修羅・原が亡くなりました。
当時、ラグビーマガジンに追悼記事を書いたが、ラグマガに『天龍源一郎』の名前が載ったのは、あのときが最初で最後だろうなあ……。
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