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安威川敏樹のネターランド王国

お前はチョーマイヨミか!?

ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

想い出のフィールド(42)〜舞洲ベースボールスタジアム

舞洲ベースボールスタジアム(行った回数:数回)


大阪球場日本生命球場藤井寺球場と、野球王国・大阪を支えてきた球場が次々と閉鎖された1990年代。
プロ野球(NPB)興行は大阪ドームが行ってきたが、高校野球大阪大会のメイン球場となったのが1996年に開場した舞洲ベースボールスタジアム(以下、舞洲球場)である。


舞洲球場は国際基準を満たした両翼100m、中堅120mの広さを誇り、ナイター設備も完備、スコアボードは電光掲示板で、フィールドは90年代に造られた球場では珍しい非人工芝の内野は土、外野は天然芝で、土質も芝生も申し分ない。
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だが、ハッキリ言って長所はここまでだ。


舞洲球場はその名の通り舞洲(まいしま)という人工島の中にある。
大阪北港に浮かぶこの人工島は、舞洲スポーツアイランドというスポーツ公園が大部分を占める。
実は舞洲スポーツアイランドとは、2008年に大阪オリンピックを行うために造られたものなのだ。
結果はご存知の通り招致失敗、大阪市には多額の借金だけが残った。
現在では舞洲球場や舞洲アリーナなどが点在するものの、だだっ広い更地が目立ち虚しさを一層引き立てる無人島である。
舞洲球場は、オリンピック招致に成功すれば野球競技の会場になる予定だったが、頓挫したため収容人員は10,000人に留まっている。


今や最大の目的を失った無人島ゆえ、鉄道路線が走るわけもなく、大阪市内にも関わらず交通の便は極めて悪い。
最寄駅はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に近いJRゆめ咲線桜島駅だが、ここから歩いて行けるわけもないので大阪市バスに乗ることになる。
公共交通機関では不便極まりないので車で行くのがベストだが、ケガの功名というか土地はたっぷり余っているので、駐車場で困ることはない。
と言っても、都心から離れているので便利とはとても言い難いが。
大阪市内からUSJをすり抜け此花大橋を渡ると、舞洲にそびえ立つ珍妙な建造物が見えてくる。
まるで遊園地か?と思われるその建物は、巨大なゴミ処理場なのだ。
オリンピック招致を見越して趣旨に見合わぬ豪華な外観となったが、巨額の血税を投入した結果、大阪の財政を圧迫することになった。
この橋を通るたび、奇妙キテレツでアホ丸出しの姿が目に飛び込んできて、言い知れぬ怒りが込み上げてくる。


夏の高校野球大阪大会の決勝戦はほとんど日生球場で行われてきたが、閉鎖後の現在では舞洲球場を使用している。
舞洲球場は日生球場よりも広くて綺麗とはいえ、無機質で情緒というものがない。
日生球場で夏の大阪大会が行われると「いよいよ夏本番だ!」と実感したものだが、舞洲球場ではそんな気分はほとんど味わえなかった。
まず、売店というものが全くなくて(決勝戦などでは弁当を売っていることもあるが、売店スペースがあるわけではない)、あるのはソフトドリンクの自動販売機のみだ。
客が少し多いとすぐに売り切れ、補充はしてくれるのだがなかなか冷えず、喉が乾いてたまらないときはぬるいジュースで我慢しなければならない。
いや、暑いときには甘いジュースよりもお茶やミネラルウォーター、スポーツドリンクなどが欲しくなるが、これらは需要が多く大抵は売り切れても補充が追い付かないため、結局はぬるくて甘いジュースしか飲めないということになる。
場内アナウンスでは「熱中症予防のため、水分をこまめに摂ってください」と呼びかけているが、こんな状態で水分補給がまともにできるわけがない。


さらに、野球観戦の最大のお供であるビールも売っていない。
まあ、売っていたところですぐ売り切れになり、ぬるいビールを飲むハメになるのだろうが。
もちろん、かき氷やアイスクリームもない。
ましてや、売り子なんて一人もいない。
ただ、球場の外には軽食が食べられる店があるので、チケットにハンコを押してもらえれば途中退場してその店に行くことができるが、野球観戦しながら飲食、というわけにはいかない。
結局、球場内で飲食するには持ち込むしかないのだが、うっかり忘れると周りには全く店がないので、球場内での飲食は我慢しなければならない。
野球文化を全く理解していない球場と言えるだろう。


僕は一度だけ関西独立リーグの公式記録員として舞洲球場の放送室に入ったことがあるが、他の球場に比べて広くて綺麗で、機材も充実していた。
ただ、他の球場と違ってホームプレートの真後ろではなく、かなり一塁側に寄っていた。
そのためプレーが見づらく、記録を録りにくかった。
これが舞洲球場の放送室から見た風景である。
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プレーする側からすれば、前述のように人工芝ではなく体に優しい黒土に天然芝、その他にもベンチ裏にブルペンやシャワールームなどが完備しているため、設備が整った球場と言えるが、それでも問題点はある。
海からすぐ近いため、強風が吹き荒れることが多く、まともにプレーできない日がある。
風の強さでは、千葉マリンスタジアムよりも上ではないか。
ある時など、明らかにレフトオーバーのホームランと思われた打球が、思い切り風に流されてそのままファウルゾーンのスタンドに入ってしまった。
文句なしのホームランがただのファウルである。


夏の高校野球大阪大会決勝戦でも、1万人収容のスタンドが満員になることはない。
日生球場の頃は、決勝戦ともなると外野スタンドを開放して2万人近くは入ったものだ。
原因は明らかにアクセスの悪さ、サービスの悪さにあるのだろう。
決勝戦ともなると満員になる、東京の明治神宮球場や神奈川の横浜スタジアムとはえらい違いだ。
全国一の野球どころと言われる大阪の高校野球のメイン球場としては、とてもふさわしい球場とは言えない。
何度行っても好きにはなれない球場である。




大阪のムダ施設の象徴、おバカな外観のゴミ処理場