今日、ボストンでのフェンウェイ・パークでレッドソックスがインディアンスを11−2で大勝し、4勝3敗でア・リーグチャンピオンに輝いた。
レッドソックスの松坂は5回2失点で日本人初のポストシーズン勝利投手となり、岡島は好救援を見せた。
次はワールドシリーズ、相手は松井稼頭央擁するロッキーズ。
日本ではチームメイトだった松坂と稼頭央が、アメリカでの最高の舞台で真剣勝負する。
日本でも残すは日本シリーズのみとなり、フランスではラグビーワールドカップの幕を閉じた。
僕はラグビー専門SNSに参加しているが、そこでは野球の話題を日記で書く人が結構多い。
僕もこのブログで野球の話題を書いてそのSNSに公開すると、結構食い付きがいい。
どうやらラグビーファンの多くは、野球ファンでもあるようだ。
今年、秩父宮に東芝×トヨタ戦を観に行ったときのこと。
トヨタのSOが廣瀬からアイイに交代し、そのアイイがPGを蹴るときに東芝応援団から「ピンチキッカー、廣瀬!」というヤジが飛んだ。
「ピンチキッカー」なんてヤジが思い浮かぶあたり、この東芝ファンは結構な野球ファンだったのだろう。
ラグビーライターの中尾亘孝氏も自著で「ラグビーファンの多くは野球ファンでもある」と書いており、ラグビーと野球は相性がいいのかも知れない。
だが団体球技として、野球とラグビーほど対極にあるスポーツはない。
その相違点を考え付くままに列挙してみよう。
(1)ボールの保有権
野球=守備側が常にボールを持っている。攻撃側がボールに対してアプローチできるのは、打者がバットでボールを叩くとき以外にはない。
ラグビー=攻撃側が常にボールを持っている。ボールを持たない限り、永遠に攻撃権は訪れない。
(2)攻撃と守備
野球=攻撃と守備がはっきり分かれている。守備側のチームが突然攻撃に転じることはありえない。
ラグビー=攻撃と守備は常に入れ替わる可能性があり、守備側がボールを奪うとすぐに攻撃に転じることができる。その可能性はサッカーやアメフト、バスケよりずっと高い。
(3)接触プレー
野球=不可抗力の場合は別にして、基本的には相手選手に対する接触プレーは故意では禁止されている。
ラグビー=ボールを持っているプレーヤーに対しタックルするのは合法的手段である。また、モールやラックの密集プレーでボールをボールを奪い合うのは、ラグビーでは基本である。
(4)試合終了
野球=イニング制で、基本的には時間は関係ない。
ラグビー=時間制で、ロスタイム以外は時間によって試合の勝敗が決まる。これは多くのフットボール型球技と同じ。
(5)試合の連続性
野球=1球1球にインターバルがあり、そのたびにバッテリーはサインを交わす。攻撃側もベンチからサインが出て、選手たちはサインの作戦に従う。
ラグビー=ゲームは常に動いており、もちろんセットプレーからのサインプレーはあるが、基本的には流れるゲームの中で選手たちが自主的に判断する。ゲーム中は、首脳陣は指示を与えることはできない。
見事なまでの違いである。
この両極端な違いがあるからこそ、ファンは全く異なるスポーツを楽しむのだろうか。