今日、札幌ドームでパ・リーグのクライマックス・シリーズ第二ステージの第五戦が行われ、ファイターズがマリーンズを6−2で破り、3勝2敗で日本シリーズ進出を果たした。
先制点となったファイターズのセギノールの3ラン、あれには度肝を抜かれた。
打った瞬間は平凡なセンターフライかな?と思われたが、そのままバックスクリーン横のスタンドに飛び込んだ。
今年は最下位だったバファローズも、随分惜しい選手を手放したものだ。
それにしても、札幌ドームの声援は凄かった。
日本シリーズ出場がかかった試合なのだから当たり前と言えばそうだが、第二ステージの第一戦からそのテンションは変わらなかった。
僕も甲子園での応援風景を見慣れているので応援の迫力には驚かないと思っていたが、やはりパ・リーグの応援風景は異質だった。
これは第一ステージの千葉マリンスタジアムでも同じことで、その迫力に圧倒された。
それに比べ、セ・リーグ第一ステージでのナゴヤドームは盛り上がりに欠けていた。
盛り上がりに欠けた、と言っても、千葉や札幌に比べてという意味だが。
名古屋は地理的に大阪に近く、阪神ファンが大勢遠征に来ていてホーム感が少なかったのかも知れないが、クライマックス・シリーズの高揚感があまり感じられなかった。
今日、セ・リーグでもクライマックス・シリーズ第二ステージが始まり、中日が巨人を5−2で破った。
しかし、東京ドームの盛り上がりは今ひとつ。
いや、札幌ドームに負けない観衆を集めていて、決してシラケムードではないのだが、日本シリーズ出場を決めるシリーズという緊迫感がほとんど無いのだ。
レギュラーシーズンと同じような戦いをやっている、球場の雰囲気はそんな感じに見える。
東京、あるいはセ・リーグのファンは、冷めているのだろうか。
もし仮に、阪神がクライマックス・シリーズを勝ち上がって日本シリーズに出場していたとしても、おそらくパ・リーグ代表チーム(今年はファイターズだったが)には勝てなかっただろう。
なぜなら阪神は、アウェイの試合をほとんど経験していないからだ。
レギュラーシーズン中、阪神は甲子園では地元ファンによる絶大な声援を受けて戦うことができる。
そしてアウェイでも、東京ドーム(巨人)、ナゴヤドーム(中日)、広島市民球場(広島)相手のときでも、4割近い阪神ファンが詰め掛けるので、完全アウェイではない。
さらに、明治神宮球場(ヤクルト)や、横浜スタジアム(横浜)では、阪神ファンの方が多いくらいだ。
ところが、パ・リーグの球団と戦うときにはそうはいかない。
ファイターズの札幌、マリーンズの千葉。
さらにホークスの福岡、ついでに言えばゴールデンイーグルスの仙台でも、阪神は完全アウェイになってしまうのだ。
交流戦以外、阪神はアウェイで戦うことに慣れていないのである。
それが証拠に、2003年と2005年に阪神は日本シリーズに進出したが、パ・リーグ本拠地球場では1勝もしていないのだ。
日本シリーズでは、4年連続でパ・リーグが制している。
かつては「人気のセ、実力のパ」と言われていたが、今では「人気のパ、実力のパ」という時代が訪れたのだろうか。
セ・リーグの各球団広報及び営業は、札幌、仙台、千葉、福岡の各球場になぜ熱いファンが詰め掛けるか、もう一度検討すべきである。