ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

勇敢な桜たち

のっけから恐縮だが、ネタラン国民の皆様に深くお詫びをしなければならない。

先日のネタランでの、今回のラグビー・ワールドカップに関する記事「(日本代表は南アフリカに)絶対に勝てません」と書いてしまった。

 

しかし結果はご存知の通り、ジャパンは南アフリカスプリングボクス)に34-32で勝ったのである。

言い訳をするわけではないが(と言っている時点で言い訳だが)、ジャパンがスプリングボクスに勝てるなんて思っていた人は一人もいないはずだ。

ジャパンの勝利は、驚愕的なニュースとして世界中を駆け巡り、驚嘆させたのである。

スプリングボクスは世界ランキング3位という優勝候補なのに対し、ジャパンは同13位に過ぎない。

それだけではなく、ラグビーは非常に番狂わせが起こりにくいスポーツということで、ジャパンがスプリングボクスに勝つなど、誰も想像できなかったのである。

 

正直に言おう。

僕はジャパンがスプリングボクスに勝つなんて、爪の先ほどにも思っていなかった。

前半を終了し、10-12でジャパンが2点ビハインドだったにもかかわらず、僕は充分に満足していたのである。

どうか、試合を壊さないでくれ。

そればかりを祈っていた。

前半で10-12なら、ワールドカップとして恥ずかしくない試合だろう。

後半のジャパンはいつものようにスタミナ切れして、大差になるかも知れないが、前半のスコアだけなら取り敢えず体裁を保てた。

そのぐらいしか考えてなかったのだ。

しかし、それが誤った考えだったのは、後半になってわかる。

そして、ジャパンは世界を驚愕させる奇跡を起こしたのだ。

 

スプリングボクスと言えば、ワールドカップ最多タイの2回優勝を誇る、まさしくラグビー王国。

一方のジャパンは、ワールドカップでの戦績は1勝21敗2分という惨憺たるもの。

その1勝というのも、24年前に格下のジンバブエに52-8と圧勝したもので、それ以外のラグビー強国にはことごとく厚い壁に跳ね返されてきた。

 

そしてジャパン最大の黒歴史として知られているのは、今から20年前の第3回大会、ニュージーランドオールブラックス)戦での歴史的大敗だ。

現在でも大会レコードとして残る、ワールドカップ史上最多得点(ジャパンから見れば最多失点)の145点を奪われたのである。

この時は奇しくも、南アフリカで行われた大会だ。

ちなみにこの大会では、決勝戦でスプリングボクスオールブラックスが対戦し、日本戦で145点奪ったオールブラックスを、スプリングボクスが延長戦の末15-12で破り、初優勝を果たしている。

単純な比較で言えば、もしこの大会でジャパンがスプリングボクスと対戦していれば、145点以上奪われていたかも知れない。

ちなみにこの大会は映画「インビクタス」の題材となっており、南アフリカマンデラ大統領が「オールブラックスは日本戦で145点も取ったのか?なんて強いんだ」と言うセリフがある。

 

ジャパンは、これまでワールドカップにはアジア代表として7回連続で出場してきた。

今回で8回連続である。

毎回のようにジャパンはベスト8を目標に掲げてきたが、それとは程遠い成績ばかりだったのだ。

 

 ところで、ラグビーの各国代表にはニックネームがある。

前述した南アフリカスプリングボクスニュージーランドオールブラックス、そしてオーストラリアはワラビーズと、これが世界3強だ。

ニックネームが付いているのはこれら強豪国ばかりではなく、アルゼンチンはロス・プーマス、アメリカにはイーグルスという愛称が付いている。

もちろん、ニックネームがない国も多く、イングランドスコットランドアイルランドといった、ウェールズレッド・ドラゴンズ)を除くいわゆる英国ホームユニオンの国々には、愛称が付いていない。

これは、ラグビーが伝統的に行われてきたイギリスの誇りというか、「わざわざニックネームなど付ける必要はない」というプライドのようにも思える。

 

では、日本代表にはニックネームがあるのか。

普通、日本代表は単に「ジャパン」と呼ばれるので、ニックネームなど無いように思われている。

だが実は、日本代表にもニックネームはちゃんとあるのだ。

 

それはブレイブ・ブロッサムズという愛称である。

英語で書けばBrave Blossoms、つまり「勇敢な桜たち」という意味だ。

ジャパンのジャージは赤白のポーター柄に、桜のエンブレムが刺繍されている。

ジャパンにとって、桜は象徴だ。

そのため、ジャパンのジャージは「桜のジャージ」と呼ばれている。

なお、紺色を主体としたセカンド・ジャージは「夜桜ジャージ」だ。

 

ではなぜブレイブ・ブロッサムズと呼ばれるようになったのかというと、ジャパンは小柄な体ながら、ラグビー強豪国の大男たちに対して果敢に挑んでいく姿に、海外のラグビー関係者から感銘を受けたからだ。

つまり、かなり名誉なニックネームだが、そう褒められるほどワールドカップで実績は残しておらず、定着しているとは言えない。

なにしろ、そのニックネームが付いてから、まだワールドカップで1勝もしていなかったのだから。

つまり、ラグビー強国に食い下がるものの、結局は勝ちきれないという「善戦マン」的な扱われ方をしていたのだ。

そしてワールドカップでは、前述した145失点など、不名誉な試合も多くある。

 

ただ、ジャパンにもワールドカップ以外のテストマッチで、世界を驚愕させた名試合を数々演じてきた。

そんな試合を紹介しよう。

 

1968年 対オールブラックス・ジュニア 23-19 勝

1971年 対イングランド 19-27 負

1971年 対イングランド 3-6 負

1983年 対ウェールズ 24-29 負

1989年 対スコットランド 28-24 勝

 

これら、世界8強と言われた旧IRFB加盟8ヵ国(イングランドスコットランドウェールズアイルランド、フランス、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ)とのテストマッチで善戦し、そのたびにジャパンは世界から称賛されたものの、これらの試合はいずれも相手国はテストマッチ扱いしていない。

テストマッチに出場した選手には「キャップ」が贈られ、それがラガーマンにとって最高の勲章とされるが、これらの試合に出場したジャパンの選手たちには日本協会からキャップが贈られたものの、対戦国の出場選手はキャップを得ていないのだ。

つまり、日本ごときの試合など、テストマッチと認められるか、というのが旧IRFB加盟国の論理である。

 

だが、今回のスプリングボクスに対するジャパンの勝利は、過去のテストマッチとは比較にならないほどの快挙と言っていい。

なぜなら、ワールドカップという本気の場で、スプリングボクスはジャパンに真剣勝負を挑んだからだ。

その上で勝利を得たのだから、ジャパンは大いに誇っていい。

間違いなく勇敢な桜、ブレイブ・ブロッサムズと言えよう。

 

この試合の勝因は、果敢なタックルとミスの少なさ、そして五郎丸歩の正確なゴール・キックがあればこそだ。

ジャパンの試合で、これほど見事なタックルで相手の突進を阻止したのは見たことがない。

攻撃面では、大事なトライチャンスでハンドリング・エラー(ノックオンなど)をしていたのがジャパンのお家芸だったが、それもほとんどなく、着実にゲインを重ねていた。

ノックオンが多いと、相手ボールのスクラムも多くなり、スクラムに強いスプリングボクスが有利となる。

しかし、ジャパンのノックオンが少なかったために、相手ボールのスクラムが非常に少なかったのだ。

そして五郎丸のゴール・キックについては、言うまでもないだろう。

究極のチーム・スポーツと言われるラグビーにおいて、唯一個人に頼らなければならないのがゴール・キックだ。

 

世界3位、優勝候補スプリングボクスを破ったのだから、一次リーグ突破は間違いなし、と思うのは早計だろう。

むしろ、これからの戦いの方が苦しい。

 

まず、第2戦の相手であるスコットランド(世界10位)。

スプリングボクス戦から僅か中3日で戦わなければならない。

それに対して、スコットランドは初戦。

当然のことながら日本×南アフリカの試合は充分に研究しているだろうし、準備万端でジャパンに挑むことが出来る。

特に、スプリングボクス戦でのジャパンはタックル・ミスが少なかったが、その少ないタックル・ミスをことごとくトライに結び付けられた。

当然、スコットランドはそこを突いてくるだろう。

もちろん、スプリングボクスを破ったジャパンに対して、相当警戒してくるに違いない。

ジャパンは中3日でかなり疲れているだろうし、一次リーグで最も厳しい戦いになりそうだ。

 

スコットランドの次はサモア(世界12位)。

実力的には世界8強に肩を並べる力は充分にあり、ジャパンにとっても苦手な相手だ。

今大会の初戦ではアメリカを破っており、順調な滑り出しと言えよう。

スプリングボクスに勝ったからと言って、ジャパンから見れば明らかに各上だ。

 

最終戦はアメリカ(世界15位)。

最近のテストマッチでは何度も勝っているものの、今大会の直前では敗れており、決して油断はできない。

そもそも、ジャパンはアメリカには相性が悪くて、ワールドカップでの戦績はジャパンの2戦2敗だ。

パワーではアメリカが上だが、スピードと経験値ではジャパンが上回っているので、そこに活路を見出すべきだろう。

 

いずれにしても、スプリングボクスを除くスコットランドサモア、アメリカのうち、2勝しなければ決勝トーナメントには進出できない。

ジャパンはスプリングボクスに勝ったとはいえ、34点も取ったにもかかわらずトライは3つしか奪えなかった。

トライを4つ取ればボーナス点1点を取れるが、3つしか取れなかったので勝ち点は4点に過ぎない。

一方のスプリングボクスは、ジャパンに敗れたとはいえ、トライを4つ取ったのでボーナス点1点、7点差以内の負けなのでボーナス点を1点奪い、計2点の勝ち点を得たのだ。

つまり、ジャパンは勝ったにもかかわらず勝ち点は4点、一方のスプリングボクスは勝ち点2点と、その差は僅か2点しかない。

今後の結果次第では、ジャパンが一次リーグ敗退ということも充分に考えられる。

 

もちろん、ジャパンには決勝トーナメントに進出してほしいが、もしそうならなくても今回のジャパンの戦いぶりは充分に称賛に価すると思う。

日本にラグビーの魅力を伝え、世界に日本ラグビーの力を発信したのだ。

 

イギリスの新聞は、ジャパンの快挙を一面トップで伝えた。

さらに、イギリスのパブリック・ビューイングでは、自国とは全く関係ないのに、ジャパンの勝利を心から祝福している。

 

ジャパンがスプリングボクスを破り、自国とは関係ないのになぜか狂喜乱舞するアイルランド人の民衆

www.youtube.com

 

 

こういうスポーツ文化が日本にも定着すれば、2019年のラグビー・ワールドカップ日本大会も成功するだろう。

それを成し遂げるためには「勇敢な桜たち」の力が必要だ。