奈良県の北西部、河合町と広陵町に跨る地域に馬見(うまみ)丘陵公園がある。
2つの町に跨っているだけあって、実に広大な公園だ。
広い公園内には奈良らしく古墳などの見所があるが、多くの人々を惹き付けるのはなんといっても彩り鮮やかな植物だろう。
過去にも何度か馬見丘陵公園について書いたことがある。
今の季節は夏。
夏といえば、なんといってもヒマワリだろう。
馬見丘陵公園でも7月29日から8月6日まで「馬見ひまわりウィーク」が開催されている。
では、夏の馬見丘陵公園を紹介しよう。
馬見丘陵公園は緑道エリア、北エリア、中央エリア、南エリアと分かれているが、今回の馬見ひまわりウィークは北エリアが中心。
他のエリアにもヒマワリはあるが、やはり北エリアに行ってみよう。
北エリアの入口には花見茶屋があり、ここが出発点となる。
入るといきなりヒマワリがお出迎え。
……と思いきや、ヒマワリの中央部分から水が噴き出している!
よく見ると、ヒマワリの形をしたミスト・シャワーだった。
もちろん、昔懐かしのフラワーロックではない。
ヒマワリ型のミスト・シャワー
ヒマワリのミスト・シャワーを浴びて、涼しくなってからヒマワリの散策開始!
花見茶屋の北側には集いの丘があり、ヒマワリ以外にも様々な植物が植えられている。
北エリアの入口近く、集いの丘
集いの丘を北へ歩くとこんな感じ。黄色い花はルドベキア
集いの丘の最北端にある大型テント。ここで暑さもしのげ、さらに景色も絶好
集いの丘をぐるっと一周して、花見茶屋に戻ってきた。
花見茶屋の近く、彩りの広場(ダリア園)にはいよいよ真打ちのヒマワリが!
彩りの広場に咲く、小ぶりのヒマワリ
見頃となったヒマワリ
彩りの広場にもルドベキアが
では、彩りの広場から南下して中央エリアに行ってみよう。
小径を歩いてトンネルを抜けると、そこは中央エリアだ。
トンネルの中にはベンチがあって、日陰で休憩もできる。
北エリアと中央エリアを繋ぐトンネル。疲れたら、中のベンチに座って休もう
中央エリアに入って、そこにあるのは花の道だ。
ここはバラ園となっているが、夏はやっぱりヒマワリ。
花の道に、一斉に咲くヒマワリ
ヒマワリといえば、英語でいえばサンフラワー(Sunflower)。
つまり「太陽の花」だ。
そして、ヒマワリの都市伝説とも言えるのが「ヒマワリの花は、常に太陽に向かって咲いている」というもの。
つまり、ヒマワリの花は太陽の動きに合わせて自らも動く、というものだ。
しかし、それが迷信であることが実証された。
花の道のヒマワリは、太陽に背を向けていたのだ(てか、別に馬見丘陵ではなくても珍しくない光景だろうが)。
実際には、ヒマワリは成長期において太陽の動きに合わせるのだという。
太陽に対して、一斉に背を向けるヒマワリ(背が低い一輪だけ太陽に向かっている)
花の道を抜けて、中央エリアの中心部にやって来た。
ここの芝生の丘でもヒマワリが植えられていた。
すぐ傍には冷房が効いた公園館があるので、疲れたらここで休もう。
館内には古代遺跡も展示されている。
芝生の丘のヒマワリ
冷房が効いた公園館。古代遺跡の博物館にもなっている
今回のご案内はここまで。
馬見丘陵公園にはまだまだ見るべきスポットがあるのだが、なにしろ広大すぎる。
季節ごとに見所があるので、それに合わせて行くべきポイントを絞るべきだろう。
奈良県営だけに入場無料、駐車場も各エリアごとに設置されており駐車無料と、実に訪れやすくなっている。
無料でこれだけの花を観賞できるのだから、相当なお値打ものだ。
中央エリアでも南エリアに近いカリヨンの丘
公共交通機関利用の場合、最寄り駅は近鉄田原本線の池部駅(大阪、京都、奈良方面から直通電車なし)だが、こちらが近いのは緑道エリアのみ。
最も便利なのは、近鉄大阪線の五位堂駅(大阪上本町駅から直通、快速急行停車)からバスに乗って、馬見丘陵公園バス停(中央エリアの入口)で下車するルートだろう。
なお、今年(2017年)の馬見ひまわりウィークは前述したように8月6日(日)まで。
土日には、北エリアの花見茶屋で「ちゃっぷちゃっぷ広場(子供用の浅いプール)」「馬見グルメガーデン」「大道芸パフォーマンス」といった催しがあるので、馬見丘陵公園で今年の夏を満喫してみてはいかが?
イベントが行われる北エリアの花見茶屋の周辺