国道などの主要一般道を車で走っていると、よく「道の駅」という施設を目にする。
高速道路で言うとパーキングエリアのようなもので、駐車場があるのでドライバーが休憩場所となっており、トイレや電話、自動販売機などもあって、場所によっては軽食コーナーまである。
大阪府における道の駅は2012年6月現在で僅か8駅と、兵庫県の31駅に比べると圧倒的に少ない。
面積の関係でそうなっているのだろうが、道の駅というのはハッキリ言うと田舎に多くあるので、大阪府内では造りにくいのかも知れない。
大阪府北部では、大阪最北端の能勢町にしか道の駅はなく、人口密集地の大阪府中部には一つもない。
従って大阪府南部に道の駅が集中し、7駅もある。
大阪南部の道の駅で最も北にあるのが羽曳野市で、すぐ傍を南阪奈道路が通っており、交通の便もいいのでいつも賑わっている。
なぜただのパーキングエリアが大流行りなのか?
実はこの道の駅には大規模な農産物直売所が併設されているからだ。
地元で獲れた新鮮な野菜などが数多く、しかも安く販売されているので、土日などは駐車場は常に満車、ちょっと離れた第二駐車場を利用しなければならないため、本当に休憩をしたいドライバーは休憩できないという、ある意味本末転倒な状態となっている。
日本では食料自給率の低さが問題になっているが、この盛況ぶりを見ているととても信じられないくらいだ。
ちなみに羽曳野の道の駅には「しらとりの郷(さと)」という愛称が付いている。
羽曳野の「しらとりの郷」よりさらに南、大阪外環状線(国道170号線)を関西国際空港に向けて走っていると、岸和田市に「愛彩(あいさい)ランド」という愛称の道の駅がある。
岸和田と言っても、だんじり祭りで有名な海の手の市街地からはかなり離れた、山間にある。
前には噴水の公園などもあって、周りはのどかな風景だ。
そして羽曳野の「しらとりの郷」と同じように、大規模な農産物直売所がある。
ただ、駐車場が広大なうえ、住宅街に近い「しらとりの郷」に比べると「愛彩ランド」は片田舎にあるので、混雑はマシのようだ。
それでも規模の大きさでは「しらとりの郷」に決して劣ることはなく、大勢の客で賑わっている。
野菜や果物などの食料品だけでなく、花なども多く売られている。
さらに「愛彩ランド」の最大の売りは、併設されているレストラン「泉州野菜のビュッフェ&カフェ」だ。
その名の通り、地元で獲れた野菜の料理などをビュッフェスタイルで食べることができる。
一人前が一律1250円となっており、これが僕が食べた料理だ。
野菜サラダやジャガイモ以外にも、和風ハンバーグやトンカツなどの肉料理もある。
この写真だけで1250円はいかにも高いが、もちろんビュッフェスタイルなので他にも色々な料理を食べられるし、おかわりも自由だ。
さらにコーヒーやスイーツなども堪能できるので、ランチ時になると常に満員で行列ができる人気店だ。
ただし、一時間以内という時間制限がある。
野菜はほとんど地元産なのだろうが、米はなぜか大分産の「ひのひかり」だった。
最近では他にも色々個性的な道の駅も出来ているようだ。
休日にはドライブがてら、道の駅に行って安い野菜の買い物をしたり、食事を楽しむのも新しい楽しみ方と言えるだろう。