2021年11月28日、パソコンを買い替えた。
前のパソコンを買って既に7年半、そろそろ潮時だったのである。
何しろ、動きが極端に遅くなっていた。
起動するのに30分以上もかかっていたのだ。
これはもう買い替え時かなと、数週間前にジョーシンへパソコンを物色しに行った。
なぜジョーシンだったのかというと、会員カードを持っているのはもちろん、ちょうどこの時期に「パソコン祭り・炎の5日間」というセールをやっていたからである。
しかし、なかなか決められない。
条件となるスペックは、メモリが8GB以上でストレージが1TB以上、もちろんOffice搭載でテンキーが付いていて15万円前後の国内メーカー、といったところだった。
だが、このスペックに見合う商品はいずれも17万円以上で、かなり厳しい。
スペック的には合格でしかも安くても、海外メーカーばかり。
中にはこのスペックで約10万円という破格の安さのパソコンもあったのだが、サポートの評判が悪い海外メーカーだった。
サポートが悪いと、いざというときに困ってしまう。
しかも、Officeは搭載していない。
パソコン売り場に長時間いたので、この客はカモだと思ったのだろう、店員が僕に声をかけてきた。
そして、こちらから条件を言うと、色々と情報を教えてくれる。
さらに、値引きまでしてきた。
それでいて、決して押し売りしようとはしない。
よくよく話を聞くと、その人はジョーシンの店員ではなく、なんとdocomoの社員だった。
「ジョーシンの店員でもないのに、客に説明したり、値引きしたりしていいの?」
と訊くと、店によってはNGですが、この店ではむしろ喜ばれています、とdocomoの社員が答える。
色々と教えてくれたのに悪いなと思いつつ、この日は見送ることにした。
見送った理由の一つに、貰い物だが予備のパソコンがあったからだ。
メインで使っているパソコンが壊れても、ワンポイント・リリーフで予備のパソコンを使える、という気分的な余裕があった。
ただし、予備のパソコンはハードディスクが512GBのため早晩パンクするだろうし、何よりもメール設定の仕方が判らなかったからメインPCとしては使えない。
この店では買わなかったが、docomoの社員が教えてくれた情報が、後に役立つことになる。
ところが「パソコン祭り・炎の5日間」が終わった途端に、メインPCがますます悪化した。
なんと、起動するのに2時間もかかるようになったのだ。
これはもう、買い替え待ったなしである。
タイミングも良かった。
「炎の5日間」は終わったとはいえ、ジョーシンから会員特別セールの案内が届いたのだ。
早速、ジョーシンへ行くが、行先の都合で例のdocomo社員がいた店ではない。
だが、その店では希望条件のパソコンが約16万円で売られていた。
希望価格の15万円ではないが、背に腹は代えられない。
そして、それはdocomo社員がイチオシだったNECのパソコンだった。
docomo社員によると、NECのサポートが最も良いらしい。
実は2代続けてdynabook(当時は東芝ブランド。現在はシャープの子会社)のパソコンだったので、使い慣れたdynabookにしようと思っていたが、docomo社員の一言で一気に心がNECに傾いていた。
もちろん、dynabookも売られていたが、同じスペックならNECの方が安かったので、ほぼNECに決めていたのである。
そんな時、年配の店員が声をかけてきた。
こちらは、正真正銘ジョーシンの店員。
僕が買いそうな雰囲気だったので、チャンスとばかりに声をかけてきたのだろうが、ハッキリ言ってdocomo社員の方がパソコンに関して遥かに詳しかった。
同じNECで、スペック上もほぼ同じだが値段の高いパソコンがあったので、2つの違いを年配の店員に尋ねても、よく判らない様子。
ようやく、高い方のパソコンはWindows11で、安い方はWindows10だということが判った。
最初から動作状況の判らない11を買うよりも、安くて安定した10を買ってから後で11にアップデートした方が良い、と。
こうして、安い方のNECパソコンを買うことに決めた。
すると、年配の店員はさらに1万円ほど値引きしてくれる。
つまり、目標額だった約15万円となったのだ。
でも、これだけアッサリ値引きしてくれるなら、もう少し買うかどうか迷ったフリすれば、もっと値引いてくれたかも。
とはいえ、会員特別セールのせいか期間限定ながら約6000ポイントも付いて、かなりお得な買い物となった。
この6000ポイントを利用して、ポンコツとなってしまったプリンタの買い替えを計画。
買ったパソコンはNEC「LAVIE N1576/BAW-JJ」という機種で、スペックはほぼ希望通り。
それどころか、思ってもみなかったBlu-rayドライブまで付いていた。
SDカード挿入口がないのだけは想定外だったが、筆ぐるめも付いていて、まずは満足。
早速セットアップしてみると、腰を抜かしてしまった。
なんと、前のパソコンで使っていた背景写真が、そのまま新パソコンでも背景写真になっていたのだ。
この写真は僕が撮影したもので、しかも新パソコンにはまだ入れてないのに、なぜ?
パソコンのメーカーも代わっているのに、怪奇現象なのか??
同僚に訊いてみると、Microsoftのアカウントにログインすると、前のパソコンの設定が引き継がれるらしい。
なるほど、「お気に入り」も前のパソコンと同じサイトが入っていた。
そして、腰を抜かしたことがもう一つ。
「パソコンの動きって、こんなに速かったっけ?」。
何しろ、起動に2時間もかかっていたのが、一瞬で起動するようになったのだから。
それ以外でも、クリックするとサクサク動く。
今までクリックしたりキーを打ったりするたびにイライラしていたのがウソのようだった。
もっとも、前のパソコンだって、買ったばかりの時はこれぐらい速かったのだが。
このパソコンも何年かすれば、イライラする速度になるのだろう。
▼背景写真はもちろん阪神甲子園球場
今回のパソコンは僕にとって4代目で(前述の予備パソコンは除く)、これまでは
Windows Me→Windows Vista→Windows 8.1
と、クソみたいなOSばかり。
そのハザマ、ハザマは評判のいい機種だったので(XPと7)、僕はババばかり引いていたわけだ。
特にWindows 7は評判が良く、10へ勝手にアップデートされた時は7ユーザーから大ブーイングが巻き起こったものだが、8.1だった僕はソッコーで10にアップデートした。
さて、Windows 11の評判はいかに?
それではここで、僕の歴代パソコンを見ていこう。
◎初代:富士通 FMV-BIBLO NE6/650R(Windows Me)
僕が初めて買った記念すべき初代パソコンは、富士通「FMV-BIBLO NE6/650R」。
初めてパソコンを買ったキッカケは、当時僕が参加していた文章サークルをネット上で行う、としたからだった。
この頃はまだブログなどなく、ホームページ上に掲示板を作ってそこで議論しよう、というわけである。
パソコン自体は会社で使っていたし、特に違和感もなかろう、と早速プリンタも同時に購入。
それまでは、たしか1996年頃に買ったシャープのワープロ「書院」を使って文章を書いていた。
こちらが、そのワープロである。
もう、ワープロの画面を見るだけで懐かしさのあまり涙が出そうになる。
当時のワープロは、プリンタと一体型だった。
したがって、今のパソコンに比べると機能は格段に少ないにも関わらず、かなりの重量があったのである。
そして、文書を保存するのはもちろんフロッピーで、機能ごとに専用のフロッピーを入れ替える必要があった。
ワープロ本体に、文書や機能を詰め込むだけの容量がなかったのだ。
それから考えると、現在の1TBなんて化け物みたいな容量と言える。
ワープロ時代からパソコン時代への転換期だったわけだが、初めてのパソコンを買ったのは2000年頃だったと思う。
詳しく憶えていなかったのでいなかったので、ネットでこの型番を調べてみると、発売が2001年1月だったから、その頃だったのだろう。
そこには、このパソコンのスペックが書かれていたので、それを記してみると、
メモリ=128MB ハードディスク=20GB
となっていた。
メモリは今の約1/60、容量は約1/50である。
それでも、会社で使っていた1995年頃のデスクトップ・パソコンでは、ハードディスクが1GBしかなかった。
それに比べると、20GBというのは一生分の容量だと思っていたが、今だったら20GB以上のSDカードなんてザラにある。
パソコンの説明書も、今とは比べ物にならないほど多かった。
何しろ、ユーザーの多くがパソコン初心者だったのだから、一から説明する必要があったため、分厚い説明書の本が何冊も付いていたのだ。
パソコン操作の説明だけではなく、インターネットに繋げるために必要なもの(プロバイダを含む)なども詳しく書かれていたのである。
そして、紙の説明書だけではなく、なんと説明用VHSテープまで付いていた。
そこまで詳しく説明する必要があった、というだけではなく、当時は家にVHSデッキがあるという前提だったのである。
現在のパソコンでは、説明書は薄っぺらく、必要最小限のことしか書いていない。
誰もがパソコンぐらいは触ったことがあるだろ?と言わんばかりである。
もちろん、インターネットが既に繋がっている前提だ。
詳しくはWEBでのマニュアルをご覧ください、ということだが、まだプロバイダにも契約していない本当のパソコン初心者はどうすればいいのだろう?
それはともかく、当時のインターネットは電話回線。
つまり、インターネットを繋いでいる間は家の電話が使えなかったわけだ。
それだけではなく、インターネットが繋がっている時間はずっと電話料金がかかっていたのである。
そのため、電話回線を繋いでから見たいページを慌てて出して、全部出してから電話回線を切って、その後でゆっくりとそのページを見ていたものだ。
そして、パソコンがよくフリーズしていた。
起動するのはボタンではなくスライド式スイッチだったので、よくこのスイッチで強制終了していたものである。
◎二代目:東芝 dynabook TX/66CJ(Windows Vista)
二代目パソコンの東芝「dynabook TX/66CJ」を買ったのは、確か2007年。
当時は既に電話回線から卒業し、このネタランを始めるため、初代パソコンでは容量が不足していたので、パソコンを買い替える必要があったのだ。
大阪・日本橋のジョーシンまで買いに行き、プリンタも同時に買い替えたのを憶えている。
ポイントを利用すると、想定よりもかなり安く済んだ。
スペックは、
メモリ=1GB ハードディスク=80GB
と、初代パソコンよりも格段に上がっている。
しかしVistaらしく、初代よろしくフリーズすることはしょっちゅうで、買ってから1年も経たないうちに動かなくなってしまった。
保証期間内だったので無料で修理できたが、運の悪いことに小説の締め切り1週間前という最悪のタイミングでの修理。
パソコンが修理から帰ってくるのを待っていても絶対に間に合わないので、泣く泣く近所のネットカフェへ行って続きを書いた。
しかも、こんな早く故障するとは夢にも思わなかったから、完全にバックアップしていなかったので、プリントアウトした紙を頼りに書いていたのである。
この時ほど、パソコンの故障を恨めしく思ったことはない。
もっとも、後から考えると初代パソコンのWord機能は生きていたので、わざわざネットカフェへ行かずとも初代パソコンで続きを書けばよかったのだが、この時はパニック状態でそんなことは思い付かなかった。
二代目パソコンは買った当初から起動が遅く、説明書にも普段はシャットダウンせずにスリープ状態にすればスムーズに起動できる、と書いてあったぐらいだ。
説明書通り、作業を終えてもシャットダウンせずにスリープにしていたのだが、これを続けていたのが良くなかったのだろう。
晩年になるとパソコンの動きが極端に遅くなり、初代パソコン以上にムカッ腹を立てていた。
そしてとうとう、画面には何も映らなくなり、遂にご臨終を迎えたのである。
◎三代目:東芝 dynabook T554/45LB(Windows 8.1→10)
二代目パソコンが壊れたため、すぐに購入する必要があった三代目パソコンの東芝「dynabook T554/45LB」。
買ったのは2014年4月で、ほぼ7年周期でパソコンを買い替えているのが判る。
こちらのスペックは、
メモリ=4GB ハードディスク=1TB
と、容量は1TBで申し分ない。
現在、ジョーシンで売っていたパソコンも最大1TBだった。
ただ、メモリが4GBしかなかったのが祟ったのか、ハードディスクの容量は充分あるのに、買ってから数年で動きが遅くなってきたのだ。
例のdocomo社員も、
「メモリ4GBはやめた方がいいです。お客さんの場合は16GBまでは必要ないと思うので、8GBで充分でしょう」
とアドバイスしてくれた。
三代目パソコンを買う前、ネットで調べてみるとWindows 8.1の評判がすこぶる悪い。
しかし、売っているのが8.1しかなかったので、それを買うしかなかった。
何しろ、三代目パソコンは動かなくなったのだから。
そのため、10に無償アップデートできるようになった時には、7ユーザーと違って迷わずアップデートしたのである。
しかし、買ってから5年目ぐらいで故障してしまった。
この時に、編集長から中古のパソコンを貰ったのである。
だが、中古のパソコンが届いた頃には三代目パソコンが修理から帰ってきて、メインとして使うことはなかった。
とはいえ、この予備パソコンがあったおかげで、慌てて高い値段のパソコンを買わずに済んだのだ。
▼予備のパソコン
さて、4代目パソコンはどれぐらい長続きしてくれるか。
Windows 11への移行のタイミングはいつ?
ずっと快適な状況でパソコンを使い続けたいものだ。