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安威川敏樹のネターランド王国

お前はチョーマイヨミか!?

ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

天才マンガ家

二日続けて「ナンバー」ネタ。
今日、取り上げるのは昨日紹介した「ナンバー」の二年後である1984年、奇しくも同じ8月20日号である。


昨日も書いた幻のコーナー「ナンバー・ランド」はまだ健在だったが、その内容は大きく変わっていた。
なんと4コママンガが2本も掲載されている。
現在の「ナンバー」を見慣れた僕にとって、それは極めて奇異な光景だ。


驚いたのはそれだけではない。
その2本の4コママンガを書いていたのは、なんとあの蛭子能収だった!
蛯子さんはマンガ家だとは聞いていたが、本当にマンガを描いていたのか……。


蛯子さんは一体どんなマンガを描いていたのか、ワクワクしながら読んでみた。
……が、どこで笑っていいかわからない。
そしてなによりも、4コママンガなのにオチがない。
なぜオチがないのか、最後の欄外に蛭子さんが書いていた一言でわかった。
そこには「さて、どうなる!!作者もわからないまま次号へ!」と手書きで書かれていた。


なんとこのマンガ、続き物の4コママンガだったのである。
4コママンガを続き物でやるという発想が凄い。
つまり読者は、ずっと「ナンバー」を買い続けなければ、このマンガの面白さがわからないのである。
しかも「ナンバー」は月2回の発行だから、読者は2週間も僅か4コマの内容を覚えていなければならない。


ただし、この号の話だけ2回以上に分けた可能性はある。
ちなみにこのマンガのタイトルは「スポーツマン太郎」で、その横に「第9回」と書いている。
9回もこの話が延々と続いているのか、それともこの号の話は新ネタなのか、1コマ目を見ただけでは判別がつきにくい。
ちょっとその内容を1コマずつ紹介してみよう。


(1コマ目)一人の男(スポーツマン太郎?)が「キャー、たすけてー」と、宙を「ヒュルルル」と飛ぶボールから逃げ惑っている。ちなみにこのボールには顔があり、ボールかどうかわからないが、ここでは便宜上「ボール」と呼ぶことにする。
(2コマ目)男は追いつかれそうになり「僕が悪かったよー」と泣きそうな顔。
(3コマ目)ボールのドアップ。不気味な顔で、牙を剥き出しにしている。
(4コマ目)ボールが男の首筋に当たり、「ギャーッ」と叫ぶ。ちなみに、ボールが当たったときに「カポッ」という音が鳴っているから噛み付いたものと思われるが、絵を見るとボールの口は男の首筋に当たっていないから、噛み付くのは不可能だ。
(欄外)「さて、どうなる!!作者もわからないまま次号へ!」


と書いてみたが、こう書いていても様々な疑問が残る。


<疑問1>さっきも書いたが、この話は前号から続いているのか、それとも新しい話なのか?
<疑問2>2コマ目で男(スポーツマン太郎?)が「僕が悪かったよー」と叫んでいるが、一体このボールにどんな悪さをしたのか?
<疑問3>4コマ目ではボールが噛み付いてもいないのに、なぜ「カポッ」という音がしたのか?
<疑問4>そもそもこのマンガは、スポーツとは何の関係があるのか?一応、顔があるとはいえボールのような球体は登場するのだが。
<疑問5>欄外に「作者もわからないまま次号へ!」と書いてあるが、蛭子さんはオチも考えずにマンガを描いていたのか?
<疑問6>最大の疑問は、なぜ「ナンバー」編集部は、蛭子さんに連載依頼したのか?


まさしくナゾだらけのマンガである。


しかし、これだけ謎が深いと、続きを読みたくなってしまう。
スポーツマン太郎と思われる男の運命は?
いや、その前の話からの続きなら、なぜ男は不気味極まりないボールに追われなければならなかったのか?
実に興味が尽きないが、残念ながら前後の号は手許にはない。


これだけ興味を持たせる蛭子さんは、やはり天才マンガ家である。
ひょってして当時の「ナンバー」読者は、蛭子さんのマンガ目当てに毎号買ってたのだったりして。
なるほど、そう考えると<疑問6>の謎が解けた。