大阪府藤井寺市のイオン藤井寺ショッピングセンターが9月14日(土)、グランド・オープンした。
随分遅い報告となったが、ラグビー・ワールドカップがあったため、すっかり忘れていたのだ。
さて、この地は近鉄南大阪線の藤井寺駅(準急停車)から徒歩約3分と、非常に便利な場所にある。
かつてあった藤井寺球場は駅の南側だったが、イオン藤井寺ショッピングセンターがあるのは北側だ。
元々、同じ場所にイオンモール藤井寺があったのだが、2014年2月28日に閉店、後に解体された。
それが今回、同じイオンながら建物は一新されて、新たに開業したのである。
以前のイオンモール藤井寺は、地上4階、地下1階、屋上にはイベント広場もあったという、ちょっとしたデパートのような装いだった。
また、南側には道路1本を隔ててAPTという商業施設があって、旧イオンモール藤井寺とは地下で繋がっていたのだが、旧イオンモール藤井寺の閉鎖と共に閉店した。
旧イオンモール藤井寺は地上4階、地下1階で、いつも賑わっていた
地下の食料品売り場へは、地上から直接行くことができた
屋上はイベント広場になっていた
屋上と直結の屋内部分は5階扱いでゲームセンターに
生まれ変わったイオン藤井寺ショッピングセンターは、地上2階建てで地下はなしという、普通の大型スーパーに格下げされたような感がある。
これは筆者の勝手な思い込みだが、商業施設に地階があると、それだけで都会と思えたものだ。
しかし、藤井寺に地階のあるショッピングセンターが姿を消し、しかも2階建てということでデパート感もなくなってしまったのである。
富田林も、地階のあったダイエーが解体されて、寂しい思いをしていたところだ。
ただ、地上4階、地下1階から、地上2階のみになった割には、旧イオンモール藤井寺から店舗数は減ったもののさほど変わっていない。
これは、面積が増えたからだ。
以前は、巨大な立体駐車場があったのだが、それを取り壊して店舗にしたのである。
では、駐車場が無くなったのかと言えばそういうわけではなく、別の場所に立体駐車場を新たに造った。
なお、駐車料金は最初の1時間は無料、千円以上の買い上げでさらに1時間無料、以降は30分ごとに200円となっている。
以前は最初の2時間は無料だったのだが、大きな駅の前という便利な立地条件を考えると仕方がないだろう。
ただ、店舗数は以前からさほど減っていないと書いたが、2階にはニトリやGU、ダイソーおよびジョーシンなどが入っており、これらがほとんどの敷地を占めているので、イオン感が薄れていることは否めない。
特にジョーシンは、以前は旧イオンモール藤井寺の向かい側にあったのが、イオン藤井寺ショッピングセンター内に引っ越しただけだ。
1階部分はフード・コートが多くを割いており、ここが以前の旧イオンモール藤井寺と大きく違う点だろう。
もちろん食料品売り場も1階にあり、この店舗の別名が「AEON FOOD STYLE(ダイエー系)」と呼ばれる所以だ。
9月に行ったときは、書店がなかったのだが、現在では藤井寺駅方面入口(トップ写真参照)から入った左側に「アバンディブックセンター」が開店している。
屋上もあって、「しばふ広場」と呼ばれるスペースでは子供たちの遊び場になっているが、以前のようなイベント会場はない。
ただ、百舌鳥・古市古墳群が世界遺産に登録されたのを記念してか、古墳の形をした滑り台がある。
また、旧イオンモール藤井寺と地下で繋がっていた、店舗の南側にある前述のAPTは、イオン藤井寺ショッピングセンターが開業しても閉鎖されたままで、再開業の気配は感じられない。
府道12号線に面した北側(駅の反対側)には入口が2ヵ所ある
駅前通りに面した専門店東入口
店舗の西側部分は、以前は立体駐車場だった
新店舗(旧・立体駐車場)の南側に完成した、現在の立体駐車場
店舗と立体駐車場は2階の渡り廊下で繋がっている
屋上の「しばふ広場」には、古墳型の滑り台がある
旧イオンモール藤井寺と地下で繋がっていたAPTは閉鎖されたまま
全体的に見れば、イオン藤井寺ショッピングセンターは旧イオンモール藤井寺に比べて、良く言えばコンパクト、悪く言えばこじんまりしたような印象だ。
広い地域から客を集めるというよりも、近隣住民にとっての手軽なスーパーというコンセプトなのだろう。
ただ、近鉄南大阪線の中で最も乗降客数の多い駅(ターミナルの大阪阿部野橋駅を除く)の近くの商業施設にしては、寂しくなったというのが正直な感想である。