パキシエル(森永製菓)というアイスバーがある。
中がチョコ・アイスクリーム、外がチョコレートで覆われているアイスバーだ。
食感がパキッと香ばしく、そこが人気のアイスバーで、あるクイズ番組でも取り上げられていた。
何しろ「パキシエラー」というパキシエル中毒者までいるそうである。
筆者もパキシエルが好きで、シンビン中(一時的な禁酒期間のこと)や夏には1日に2本も食べるほどだ。
1箱7本入りで希望小売価格は税別330円だそうだが、筆者の近所のスーパーでは半額の税別165円で売っている日もあって(どれだけ高くても税別264円、普通は税別198円ぐらい)、その日を狙ってまとめ買いをする。
ところがある日、筆者は大失態をしてしまった。
パキシエルの入った冷凍庫を、約1時間も開けっ放しにしてしまったのである。
パキシエルの外側はチョコレートなので溶けないが、内側のチョコ・アイスクリームの部分は溶けてしまった。
そのまま数日間は、チョコ・アイスクリームの部分を凍らせるために、冷凍庫に入れっ放しにしなければならない。
そして数日後、パキシエルを取り出してみた。
案の定、チョコ・アイスクリームの部分は溶けてしまって、その状態のまま凍っている。
パキシエルでは、棒の根っこの部分だけはチョコレートでは覆われておらず、チョコ・アイスクリームが剥き出しのままだ。
つまり、チョコ・アイスクリームが中から溶けて流れ出し、棒の持ち手部分までチョコ・アイスクリームで覆われて固まった。
とりあえず、持ち手部分を確保するため、棒にまとわりついたチョコ・アイスクリームを食べる。
すると、チョコ・アイスクリームがほとんど流れ出ていたようで、持ち手部分を食べるとパキシエルが空洞になって、残ったのはチョコレートだけになってしまった。
やむを得ず、空洞になったパキシエルを食べると……。
これが美味い!
なんと、空洞になったパキシエルが、これほど美味いとは。
みなさんも一度、ぜひ試してみて欲しい。
空洞になったパキシエルを作るためには、冷凍庫を1時間ほど開けておいて、数日後に取り出せばいい。
……といっても、空洞になったパキシエルなんて、ただの冷えた薄いチョコレートと言えなくもないが。
ただ、空洞の中にも少しだけ残ったチョコ・アイスクリームが、外側のチョコレートに上手く絡んで、絶妙な味を生み出しているんです。
森永製菓さん、空洞になったパキシエルを開発してみてはいかが?