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安威川敏樹のネターランド王国

お前はチョーマイヨミか!?

ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

WWE Live Osakaの舞台裏

8月31日、アメリカのプロレス団体WWEがエディオンアリーナ大阪大阪府立体育会館)で興行を行った。

筆者も週刊ファイトのライターとして、WWE Live Osakaの取材に行ったのである。

 

今回は、週刊ファイトでは書けなかった当日の舞台裏を書くことにしよう。

とはいえ、なにしろ世界最大のプロレス団体であるWWE。

肖像権が厳しいため、試合の写真などは個人ブログで掲載することはできないので、そこはご了承いただきたい。

 

筆者にとって、今回が3回目の府立。

以前は大相撲春場所とバレーボール黒鷲旗の決勝戦で行ったことはあるが、プロレスでの府立は初めてである。

aigawa2007.hatenablog.com

 

地下鉄御堂筋線難波駅を降りて、南海電鉄難波駅方向へ歩いて行く。

そのまま、なんばCITY南館の方向へ行けば良かったのだが、外へ出て国道26号線沿いを歩いてしまい、不覚にも迷ってしまった。

南海の難波駅よりも南西という頭があったので、必要以上に西へ行ってしまったのである。

東の方を見ると、府立らしき建物と人だかりがあったので、ようやくわかった。

 

右側が南海電鉄難波駅

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WWEの開場時間は18時で、試合開始は19時。

筆者が府立に着いたのは17時50分頃だったが、既に大勢の人が並んでいた。

北側にある正面玄関から入ると、そこにも既に人がいっぱい。

中に切符売り場があったが、そこには人はいなかったので、みんな既に前売り券を買っていたのだろう。

 

筆者は切符売り場の横から、報道関係者の入口へ足を運ぶ。

この日、週刊ファイトからは筆者の他に先輩のT記者とF記者が来る予定だったが、最初に行った人が手続きをしなければならない。

T記者とは以前、力道山夫人のトークショーで一緒に取材したが、F記者とは初顔合わせ。

いずれにしても、2人とも来ている様子がなかったので、筆者が取材許可の手続きをした。

[ファイトクラブ]力道山夫人が『観光プロレス居酒屋リングサイド大阪』にやって来た! – 週刊ファイト

 

申請書に署名した後、また他の報道陣の後ろに並ぶように言われた。

この時点で、他のマスコミ関係者は6,7人ぐらい。

もう署名したんだから、入れてくれればいいのに、まだ開場前だから入れないらしい。

開場時間になり、ようやく名刺を渡してプレス・パスを受け取ると、誰かに肩を叩かれた。

T記者だった。

 

エディオンアリーナ大阪の玄関で並ぶファン。フェンスより右に並んでいるのが報道陣

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試合開始までは、まだ1時間もあるが、その前の大仕事が待っていた。

この日が凱旋となるカイリ・セイン宝城カイリ)と戸澤陽の囲み会見が、18時15分から予定されていたのである。

ロビーを入って右へ曲がり、西側にある第1会議室で囲み取材が行われる予定だ。

T記者と一緒に、第一会議室に入り、テーブルはまだまだ空いていたので座ろうとすると、T記者は「同じ媒体で2人も座るのは悪いので、僕は立ってる」と言った。

先輩がそう言うのだから、僕も座っているわけにはいかない。

T記者は「座ってていいよ」と言ってくれたが、とてもそんな度胸はなく、一緒に立っていることにした。

 

しかし、今にして思えば、たとえ図々しいと思われても、座っておけば良かったな、と思う。

なぜなら、テーブル席に座っていると、2人の写真をバッチリ撮れたからだ。

もちろん、立っていても写真は撮れたのだが、やはり他の記者が邪魔になるので、あまり良い写真は撮れなかった。

 

それともう一つ、今回は初めてICレコーダーを使用した。

10年ぐらい前に買ったものだが、本格的に使うのは今回が初めてである。

前日には一応テストしたが、ちゃんと録音できているのかどうか不安だった。

結論から言えば、キチンと録れていた。

しかし、上着のポケットに入れていたせいか音が鮮明ではなく、また雑音も時々混じっていて聞き取りにくい。

座っていれば、テーブルにICレコーダーを置くことができて、もっとクリアな音が録れただろうに。

 

それでも、今回はICレコーダーが威力を発揮した。

後日、会見のほぼ全文を記事に載せることができたのである。

[ファイトクラブ]カイリ・セインの上から目線に戸澤陽が怒り爆発!? WWE爆笑会見 – 週刊ファイト

 

翌日、他のWEB媒体が会見のほぼ全文を掲載していた。

ところが、時間を追うごとに、その記事では会見の内容がドンドン削られていったのである。

しかも、カットされていたのは、会見で面白かった部分ばかりだ。

おそらく「これでは、ふざけ過ぎている」というデスクの指示でもあったのだろう。

結局、最終的には、その会見記事は全くつまらないものになっていた。

実にもったいない。

もちろん、筆者はいちばん面白かった部分を強調して書いた。

 

ちなみに、会見のほぼ全文を載せていたのは、その媒体と週刊ファイト(つまり、筆者が書いた記事)だけだった。

他の媒体では、コメントの一部を切り取った記事ばかり。

翌週に発売された週刊プロレスベースボール・マガジン社)を読んでも、会見内容にはほとんど触れていなかった。

せいぜい、カイリの記事ではカイリが喋ったコメントの一部、戸澤の記事では戸澤が喋ったコメントの一部が掲載されていただけである。

 

カイリと戸澤の囲み取材が終わり、ここでF記者と合流。

会議室を出て試合会場へと向かった。

なにしろプレス・パスを首からぶら下げていると、控室以外ならアリーナでもスタンド席でも入ることができる。

しかし、WWEではリングサイドでの取材や写真撮影は禁止されているらしい。

リングサイドでなければ、アリーナでは良い写真は撮れないと、T記者からアドバイスをもらった。

結局、スタンド席へ移動することにしたが、3人はバラバラで行動することになる。

 

1人で西側のスタンド席に行ったが、プレス席があるのかどうかもわからない。

そこで係員に訊いてみると、東側のスタンド席の上部にプレス席があるらしい。

そこで反対側の東側スタンドへ行こうとすると、F記者とバッタリ出くわした。

F記者もプレス席を探している様子だったので、プレス席の場所を伝えると、結局2人でプレス席へ行くことに。

東側スタンドの最上部には「プレス席」と書かれた貼り紙が椅子の背もたれに貼ってあった。

筆者はそこに座ったが、これが悲劇を生むことになる。

その話は、また後ほど。

 

ちなみに、府立は両国国技館と違って体育館だけに長方形になっていて、東西のスタンドは南北よりも中央に近い。

そのため、大相撲では東西のスタンド席の方が南北よりも高額に設定されている。

 

南北よりもリングに近いとはいえ(今回は、南側のスタンド席は登場舞台があったため閉鎖)、スタンド席の最上部である。

筆者のカメラは一眼レフではないので、ちゃんと写真が撮れるのか心配だった。

一応は光学40倍ズームなので撮影は可能だが、どの程度鮮明なのかわからない。

当然、場内は暗いのでフラッシュが必要だ。

しかも、連写が可能とはいえ、連写後のデータ保存には絶望的なほど時間がかかるため、次のシャッター・チャンスを逃してしまう可能性が大である。

その点を考慮して、今回は連写の使用を断念した。

もちろん、T記者やF記者が持っているカメラは一眼レフである。

 

実は、囲み取材が終わった時点で、既に乾電池を使い切っていた。

新しい乾電池は常に準備しているので事なきを得たが、全試合が終了したと同時に、新しい乾電池も使い切ってしまったのである。

ずっとフラッシュを焚いていたこと、500枚も写真を撮ったことが原因だが、こんな経験は初めてだ。

 

この翌日、週刊ファイトに大会の詳報を書いた。

週プロの9月19日号をお持ちの方は、下記の週刊ファイトと読み比べていただきたい(有料記事なので、会員以外は途中までしか読めないが)。

当然、筆者が書いた記事の方が面白い(笑)。

ただ、写真のクオリティーでは負けているが。

週刊ファイトと週プロで共通しているのは、どちらもカイリがトップ扱いだということだ。

カイリが登場したのは第3試合と初めの方だったが(昔のプロレスの感覚では前座だ)、完全に主役になっていた感がある。

[ファイトクラブ]WWEが大阪にやって来た! 浪華の夏を締めくくるWWE Live Osaka – 週刊ファイト

 

19時に始まった試合は次々に消化されていく。

スマホタブレットも持っていない筆者にとって、頼りはカメラだけだった。

筆記用具は持ってきているが、スタンドは真っ暗なので役に立たない。

プレス・パスをもらったときにその日のプログラムも一緒にもらったが、もちろん暗くて見ることはできなかった。

オマケに場内アナウンスは全て英語で、日本語は一切なし。

今が何試合目なのか、もうわからなくなっていた。

 

21時頃、場内が明るくなって、ようやく日本語のアナウンスが流れた。

あれ、もう終わりなのかな、と思ったら、日本語で恐ろしことを言った。

 

「これより休憩に入ります」

 

ええ?今から休憩??

2時間でやっと休憩ということは、終わるのは2時間後、即ち23時頃になるということか……。

終わるのはせいぜい21時半頃だと思っていたが、これでは終電が心配になってきた。

休憩するぐらいなら、サッサとやってサッサと終わらせてくれたらいいのに。

でも仕方がない。

休憩中、じっと座っていても仕方がないので、場内を散策することにした。

 

筆者は競技場内をウロウロするのが大好きである。

その競技場の貌が見えるからだ。

しかし、府立にはこれと言った特徴がない。

無機質なスペースが広がるだけである。

売店も、WWEのグッズ販売所以外にはなかったようだ。

大相撲の時には飲食物を販売している売店があったが。

DRAGON GATEが行われた神戸のワールド記念ホールでも、飲食物の売店はあった。

まあ今回は取材なので、自動販売機で買ったミネラルウォーターで水分補給をしただけで充分だったが、観戦だと物足りないだろう。

 

休憩時間もそろそろ終わる頃、元のプレス席に戻るが、「プレス席」と書いてあった貼り紙がない。

なぜ外したのかなと思って、ハタと思い当たった。

ひょっとするとと思って背中に手を当てたら、紙が床に落ちた。

そう、背中に「プレス席」と書かれた紙を貼りつけながら、場内を歩いていたのだ!

おそらく、紙を背もたれに貼り付けていたセロテープが背中に引っ付いたのだろう。

周りの人は、僕の背中を見て笑ってただろうな。

ああ、恥ずかしい……。

 

休憩が終わり、試合が再び始まった。

後でわかったことだが、この時点で残り3試合。

つまり、中間で休憩になっていたわけではなかった。

結局、全ての試合が終わったのは10時10分頃。

すると、隣りに座っていたF記者は「それじゃ、お先に」と言ってとっとと帰ってしまった。

後日の週刊ファイトを読んで知ったことだが、この後のF記者は試合にも出場したロウ女子王者のロンダ・ラウジーらとカラオケに行ったそうだ。

[ファイトクラブ]ロンダ・ラウジーとの大阪の夜:早朝には上海に向かう強行軍だが・・・ – 週刊ファイト

 

実は、WWEでは試合後のインタビューはなし。

そのため、試合後はすぐに帰っても良いのだ。

F記者が帰った後に、筆者が帰ろうとしたときには人でいっぱいになり出口までなかなか進めず、地下鉄の難波駅に辿り着いたのは22時半頃。

この日の観衆は、主催者発表で3,693人だった。

 

全ての試合が終わり、家路を急ぐもなかなか前に進めないファン

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帰宅後、とにかく汗をかいたので喉が渇いて仕方なく、ビールを呑みたい気分だった。

しかし、めぼしい写真を選んで編集部に送らなければならないうえに、今の筆者は禁酒中だ。

しかも、写真を送り終えたら、別の仕事で翌日が締め切りの記事を書かなければならない。

今、ビールの呑めばさぞかし旨いだろうと思いながら、その欲望を必死に抑えつつ、明け方まで写真選定の作業と記事執筆を続けていた。