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ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

勝率3割

日本プロ野球(NPB)はレギュラー・シーズンの全日程を全日程を終えたが、セントラル・リーグパシフィック・リーグの両方で珍事が起こった。

セ・リーグは37年ぶり4度目という、1位から6位まで去年の順位と全く同じとなったのだ。

これまで2年以上連続で同じ順位となったのは、1956~58年(つまり3年連続)のセ・リーグと、1972~73年のセ・リーグ、そして1976年~77年のパ・リーグの3回のみである。

一方のパ・リーグは、Aクラス(1~3位)とBクラス(4~6位)が前年とソックリ入れ替わるという、こちらは史上初の出来事となった。

つまり、セ・リーグパ・リーグでは正反対のことが起こったのである。

セ・リーグではここ数年、順位に変動があまりなく、即ち実力差がハッキリしているということだろう。

一方のパ・リーグは群雄割拠の戦国時代とも言える。

特に、前年度日本一に輝いた東北楽天ゴールデンイーグルスは、昨季24勝0敗の田中将大投手が抜けたとはいえ、今年は最下位に沈んでしまった。

 

ところが、実力差が大きいと思われるセ・リーグでも、実際の戦績を見てみるとそうでもないことがわかる。

優勝した読売ジャイアンツは82勝61敗1分の勝率.573で、最下位の東京ヤクルト・スワローズは60勝81敗3分の勝率.426だ。

一方のパ・リーグを見てみると、優勝した福岡ソフトバンク・ホークスは78勝60敗6分の勝率.565、最下位の東北楽天ゴールデンイーグルスは64勝80敗0分の勝率.444である。

つまり、セ・パともに、勝率だけを見ると大差がない。

両リーグとも優勝チームは5割台、最下位チームは4割台である。

 

ところで、ネタランでは消えた球団シリーズというのを連載しているが、そこでも度々触れられているように、かつてのNPBでは低勝率球団に罰則を科していた年があった。

例えば、1952年のセ・リーグは7球団という奇数だったため、勝率3割未満のチームを処罰するという規定があったので、34勝48敗2分の勝率.288だった松竹ロビンスは、翌年に大洋ホエールズ(現:横浜DeNAベイスターズ)と合併させられ、セ・リーグは1球団減って現在と同じ6球団となったのである。

パ・リーグも1953年に7球団だったのを偶数の6球団に減らすため、前年のセ・リーグよりも厳しく勝率3割5分未満のチームを強制的に解散するという規定を作ったが、この年は全ての球団が勝率3割5分を超えたため、球団数は減らなかった。

そこで、翌1954年の開幕前に1球団増やして8球団制にしたが、勝率3割5分未満の球団は500万円(現在の貨幣価値だと4億円ぐらいか)の罰金という規定となり、43勝92敗5分で勝率.319の大映スターズが適用第1号となっている。

さらに翌1955年のトンボ・ユニオンズが42勝98敗1分の勝率.300で、罰金500万円を支払うハメとなった。

 

しかし、ドラフト制度が始まって戦力が均衡してからは、これほどの低勝率に喘ぐチームはほとんどなくなった。

ここ10年で勝率3割5分未満のチームは、2010年および2008年の横浜ベイスターズ(セ、現:横浜DeNAベイスターズ)と、2005年の東北楽天ゴールデンイーグルス(パ)だけである。

特に2005年の東北楽天ゴールデンイーグルスは38勝97敗1分の勝率.281と勝率3割に届かず、1952年のセ・リーグなら解散させられているところだが、この時は前年の球団削減騒動により急遽発足された球団だったから仕方あるまい。

ちなみに、ここ10年での最高勝率は、2012年の読売ジャイアンツ(セ)で、86勝43敗15分の勝率.667だった。

 

では、NPB史上で最高勝率と最低勝率の球団はどこだろうか。

まず最高勝率は、1リーグ時代の1938年春、大阪タイガースの29勝6敗0分で勝率.829である。

最低勝率も1リーグ時代、1937年春のイーグルスで、12勝44敗0分の勝率.214だ。

だが、これらは試合数が少ない上に時代が違う(戦前)ので、あまりあてにならない。

 

ならば、2リーグ制以降はどうか。

最高勝率は1950年の松竹ロビンス(セ)で、98勝35敗4分の勝率.737だ。

最低勝率は1958年の近鉄パールス(パ)で、29勝97敗4分の勝率.238と、2005年の東北楽天ゴールデンイーグルスどころの話ではない。

1958年といえばパ・リーグが6球団制になった年で、それでもこの低勝率である。

松竹ロビンスなどは、勝率.737の2年後には勝率.288で合併させられた(事実上の消滅)のだから、この時代のプロ野球は一寸先は闇だったのだろう。

いずれも1950年代という戦後まもない混沌とした時代背景と無縁とは言えず、その後はNPB全体で秩序が守られるようになり、ドラフト制度が定着した現代ではほとんど起こり得ないと思われる。

去年と今年で天国と地獄を味わった東北楽天ゴールデンイーグルスですら、去年の勝率.582から.444程度の降下である。

なお、勝率が7割台だったのは1955年の読売ジャイアンツ(セ)と南海ホークス(パ、現:福岡ソフトバンク・ホークス)が最後だ。

勝率2割台は、1970年のヤクルト・アトムズ(セ、現:東京ヤクルト・スワローズ)以来、2005年の東北楽天ゴールデンイーグルスまで生まれなかった。

 

しかし、かつてのように優勝チームと最下位チームに圧倒的な差があった時代でも、意外にもブッちぎりという表現が当てはまらないことがわかる。

例えば2リーグ制以降最高勝率.737は、4試合に1回は負けていることになる。

最低勝率.238だって、4試合に1回弱は勝っているのだ。

2012年の読売ジャイアンツは2位の中日ドラゴンズに10.5ゲーム差をつける独走優勝だったが、勝率.667ということは3試合に1回は負けているのである。

勝率.333なら間違いなくダントツの最下位であり、かつてのパ・リーグなら500万円(現在だと1億円?)の罰金になるが、それだって3試合に1回は勝つ計算になるのだ。

「ウチのチームはなんでこんなに弱いねん」

と嘆くファンだって、3連戦に通いつめたら1日は勝利の美酒を味わえるということになる。

 

これを他のスポーツと比較するとどうだろう。

大相撲で2リーグ制以降最高勝率.737に相当するといえば、11勝4敗(勝率.733)ということになる。

この戦績では幕内優勝はまず無理で、横綱なら物足りない成績と言われるだろう。

NPBでここ10年最高勝率の勝率.667は10勝5敗、NPBで優勝ラインとなる勝率.600は9勝6敗で「クンロク大関」と揶揄される星取りだ。

秋場所で優勝した白鵬は14勝1敗で、勝率.933とNPBでは有り得ない成績となる。

新入幕で国技館を大いに沸かせた逸ノ城は、13勝2敗で勝率.867とNPBなら1リーグ時代も含めて史上最高勝率となるが、それでも優勝はできなかった。

ちなみに、大相撲で優勝できる場合もあるとはいえ、ほとんど優勝は絶望となる12勝3敗だって、勝率では.800と、NPBなら2リーグ制以降最高勝率である。

 

今場所最低の成績は、千代大龍の1勝10敗4休で勝率.090、15番取った力士に限れば3勝12敗(うち1勝は不戦勝)の遠藤で勝率.200(不戦勝を除けば勝率.143)だ。

ついでに言えば、2勝13敗は勝率.133、1勝14敗は勝率.067で、充分有り得る成績である。

もちろん、場所によっては15戦全勝優勝(勝率10割)する力士もいるし、15戦全敗(勝率0割)という惨めな力士もいるのだ。

 

団体スポーツの野球と個人競技の相撲を比較すること自体乱暴なのだが、では野球と同じ団体球技であり、野球と同じく番狂わせが起きやすいと言われるサッカーの場合はどうだろう。

今年のJリーグはまだ終わっていないので、昨年以前のJ1を見てみる。

Jリーグは勝ち点制だが、勝率に換算して検証してみた。

 

2013年のJ1優勝はサンフレッチェ広島だったが、戦績は19勝9敗6分の勝率.679と、NPBならここ10年で最高となる勝率。

ところが独走優勝かというとさにあらず、勝ち点は63点で、勝ち点62点だった2位の横浜F・マリノスとは僅か1点差という、まさしく薄氷の優勝だった。

18位で最下位の大分トリニータは、2勝24敗8分で勝率.077と1割にも満たない。

10回試合を見に行って1回も勝利を味わえないのだから、大分トリニータのサポーターに比べればプロ野球ファンはなんと幸せなのだろう。

ブッちぎり最下位チームのファンでも、3試合に1回は勝利の美酒に酔えるのだから。

 

17位は名門クラブのジュビロ磐田で、4勝19敗11分の勝率.174と、NPBなら1リーグ時代を含めて史上最低勝率。

16位の湘南ベルマーレは6勝21敗7分と勝率.222で、NPBだと史上最低勝率クラスのチームが3つもあったことになる。

この3チームがJ2に自動降格となったが、降格を免れた15位のヴァンフォーレ甲府だって8勝13敗13分の勝率.381と、NPBならまず間違いなく最下位になるだろう。

 

ところで、昨年度のサンフレッチェ広島の勝率は、Jリーグの優勝チームとしては低いものだ。

2012年のJ1優勝もサンフレッチェ広島だったが、19勝8敗7分の勝率.704で、現在のNPBではまずない7割超え。

ちなみに、Jリーグが1993年に発足して以来、1995年、2000年、2005年、2013年の4回以外は、J1(J2以下がなかった時代はJリーグ)の最高勝率チームは全て勝率7割を超えているのだ。

もちろん、勝率6割台を切ったチームはない。

 

2001年および2002年のジュビロ磐田などは、2年間とも26勝3敗1分で勝率.897と、圧倒的な力を見せ付けているのだ(ただし、2001年はチャンピオンシップで敗れたために優勝はならず)。

シーズンの1/3、10回試合を見に行ったら9回は勝つのだから、この2年間のジュビロ磐田のサポーターはウハウハだっただろう。

その時代を知っているサポーターにとって、去年のジュビロ磐田はとても見ていられなかったに違いない。

勝率.174と、5試合見に行って1回も勝てないチームになったのだから。

 

NPBとJリーグではチーム数が違うので単純には比較できないが、やはり野球はサッカーに比べて実力差が出にくいスポーツだということだろう。

それに野球は、体力の消耗が激しいポジションである投手が、試合ごとに変わるという面もある。

野球では戦力の7割が投手力と言われているから、実力が毎日変わるということになり、勝率が偏らないと言えるのではないか。

もちろん、ドラフト制度による戦力均衡の効果も見逃せない。

 

1990年代の阪神暗黒時代はイチローの打率よりタイガースの勝率の方が低い」などとネタにされていたが、それでも3連戦で1回は六甲颪を歌えたのだから、なかなか阪神ファンをやめられなかったわけである。