ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

列車で1時間、徒歩なら1分のトンデモ路線

本州最北端に位置する青森県。

県の西側、津軽半島の北に今別町という町がある。

それに面した海、即ち津軽海峡を越えれば、そこはもう北海道だ。

 

その今別町に津軽二股津軽今別という駅があるが、いずれもJRの駅なので、当然のことながら1枚の切符で行き来することができる。

ところがこの両駅、同じ町内にありながら、列車だと乗車時間のみで38分、乗り換え時間を含めると最短でも56分もかかる。

しかも、約1時間で行けるのは1日に1本のみで、それ以外の時間帯は最善を尽くしても2時間以上はかかってしまうのだ。

それもそのはず、津軽二股には1日に5本、津軽今別に至っては僅か2本しか列車が走っていないのである。

この両駅は1本の路線で繋がっていないので、外ヶ浜町にある蟹田駅に出てから乗り換えなければならない。

ちなみに、津軽今別蟹田駅方面への始発は12時38分(!)、最終発は19時35分で1日2本。

始着は9時4分で最終着が15時35分(!)の、やはり1日2本。

簡単に言えば、朝にどれだけ急いでいても津軽今別から津軽二股へは午前中には着けないし、午後3時半を回れば津軽二股から津軽今別へは行けない、ということになる。

同じ町内なのに、なんという不便さだろう。

JRは町内住民のことを何も考えていないのだろうか。

 

ところが、よほどの物好きな鉄ちゃんならいざ知らず、この両駅間を鉄道で移動しようなんていう奇特な住民はいまい。

鉄道があまりにも不便なので、バスやタクシーを利用するのか?

いや、この両駅を結ぶバス路線は走っていない。

では、贅沢にタクシーで移動しますか。

あなたがもし、津軽二股でタクシーを拾って、

「すいません、津軽今別まで行ってください」

なんて言うと、タクシーの運ちゃんに、

「とっとと降りろ!」

と、どやしつけられるかも知れない。

なんて乱暴な運ちゃんなんだ、などと言うなかれ。

そのまま乗車させる運ちゃんよりも、どやしつける運ちゃんの方が遥かに親切なのだ。

 

なんとこの津軽二股津軽今別、鉄道利用だと最短でも56分もかかるのに、徒歩だと僅か1分で行けてしまうのである。

これは禅問答でもなんでもなく、事実なのだから仕方がない。

つまり、この両駅は隣り合わせになっているのだ。

ならば、同じJRなのだから一つの駅として統合すればいいのに、なぜか別々の駅として独立している。

しかもJRでは正式な連絡駅としても指定されていない。

それでも、ご丁寧に連絡通路の階段まであるという、実に奇妙な駅なのだ。

同じ場所にあっても、JRと私鉄の場合は別名の駅ということも珍しくないが、同じJRなのに同じ場所にあって別名の駅というのは、日本全国でもこの両駅だけである。

 

種明かしをすると、津軽二股はもちろんJR東日本の駅だが、津軽今別は本州にありながら管轄はJR北海道なのだ。

それにしても、いくらJR東日本JR北海道という別会社の路線とはいえ、同じJRグループの駅が同じ場所にあるにもかかわらず別駅扱いとは、いささか奇妙すぎるではないか?

それには、こういう事情があった。

 

先に出来たのは津軽二股の方で、当時はまだ国鉄だった津軽線の駅として1958年(昭和33年)に開業した。

その30年後、国鉄分割民営化後の1988年(昭和63年)に青函トンネルの完成によってJR北海道海峡線が開通、津軽二股に隣接する場所に津軽今別が設置された。

JR東日本の管轄である津軽線も、青森駅中小国駅間はJR北海道海峡線と直通運転を行うために整備され、津軽海峡線(正式名称ではなく愛称)の一部として扱われるようになった(ただし、中小国駅津軽海峡線の列車は停車しない)。

その際、中小国駅より北の、津軽線の終点である三厩までの路線は電化されていないローカル線として取り残された。

もちろん、津軽今別も北海道に通じる津軽海峡線の駅となったが、津軽二股中小国駅より北に位置するため津軽海峡線からは外れされて、盲腸線の駅に成り下がったのである

先輩駅として津軽今別に差を付けられたのは悔しいだろうが、列車の本数では津軽二股の方が倍以上も多い。

と言っても1日僅か5往復だから、五十歩百歩という気がしないでもないが……。

 

さらに、JRの本州3社(JR東日本、JR東海、JR西日本)とJR北海道(JR四国、JR九州も同様)を跨いで乗車する場合、後者の乗車距離に応じて基本額に加算額がプラスされる料金体系になっている。

例えば、青森駅から津軽二股に行く場合(950円)と、津軽今別に行く場合(850円)では運賃が変わるわけだ。

従って、別駅扱いにした方が混乱せずに済むのである。

 

ところで、この津軽今別には1日に2本(復路も同じく2本)しか列車が停まらないと書いたが、その2本はいずれも特急「白鳥」である。

つまり、津軽今別には普通列車は停まらず、どこへ行くにも特急に乗らなければならないのだ。

なぜこんな事態に陥ったかというと、海峡線には普通列車(快速を含む)そのものが通っていないからである。

特急以外にも急行「はまなす」が通っているが、こちらは夜行急行であり、津軽今別を通る時刻は夜中なので、停車させる意味がない。

それにしても、特急しか停まらないということは、隣りの駅へ行くのにも特急料金を払わなければならないという、実にもったいない事態になる。

JRもさすがにそこまでイジワルはせず、津軽線蟹田駅から海峡線の北海道側にある木古内までは特例として、普通車自由席なら特急料金は不要だ。

 

この津軽今別、同じ場所に津軽二股というJRの駅がありながら別の名前を付けられて、本州にありながらJR北海道の管轄で、列車は1日往復2本しか停まらずに、それでいて乗れるのは特急のみという、とことんまで不思議な駅である。

しかも特急停車駅ながら、1日2往復しか列車が停まらないため、無人駅となっている実に寂しい駅だ。

でも、こんな寂しい駅がなんと「東北の駅百選」に選ばれている。

理由は、「青函トンネルの本州側の入口」だからで、この栄誉を授かっているのはJR北海道では津軽今別だけだ。

もっとも、東北にあるJR北海道の駅なんて、海底駅を含めても3つしかないのだが。

 

そして、この寂しい駅も北海道新幹線が開通すれば、計画では新幹線停車駅になるそうだ。

その際には津軽今別という名前に代わって、奥津軽になる予定だという。

そうなれば、津軽二股の姿も激変するかも知れない。

 

ところで、歩いて1分もあれば行ける津軽二股から津軽今別まで、まともに列車に乗って行くと運賃はどれだけかかるのだろうか。

さすがに乗車時間だけで38分もかかる距離なので、600円もかかってしまう。

でも、Yahoo!の路線検索で「始発駅:津軽二股、到着駅:津軽今別」と入力すると、「徒歩1分、運賃0円」という検索結果になる(もちろん、始発駅と到着駅が逆でも同じ)。

 

ところが、JR東日本およびJR北海道のホームページで同様の路線検索をすると津軽二股蟹田津軽今別という路線しか出てこないのだ。

いくら「徒歩1分」では儲からないとは言っても、鉄道会社としてはお粗末すぎではないか。

しかも、津軽今別から蟹田駅までは特急しか乗れないが、前述のように特例として特急料金は不要のはずなのに、JR北海道のホームページでは通常運賃の600円の他に特急料金まで加算されて表示される。

利用客無視というか、あまりにも怠慢と言わざるを得ない。

 

国鉄から民営化されて25年も経つというのに、JRはまだまだ親方日の丸の体質は改まっていないようだ。

 

 

青い線がJR東日本津軽線赤い線がJR北海道の海峡線

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