皇子山球場(行った回数:1回)
日本最大の湖である琵琶湖を抱える近江国・滋賀県。
湖国の野球を支えているのが皇子山球場だ。
正式名称を「皇子山総合運動公園野球場」と言い、大津市が所有する総合運動公園の中にある球場である。
場所としては琵琶湖の南西岸にあり、琵琶湖を競走水面としたびわこ競艇場のすぐ近くだ。
滋賀県の高校野球のメイン会場であることはもちろん、関西学生野球や関西六大学野球も行われる、関西の大学野球にとっても重要な球場だ。
関西には明治神宮球場のような大学野球用に造られた球場はないので、伝統校が集う関西学生野球でも、大津市の皇子山球場、京都市の西京極球場、大阪市の南港中央球場、西宮市の阪神甲子園球場(関関戦が行われる節のみ使用)、神戸市のほっともっとフィールド神戸など、完全な分散開催となる。
これだけ各球場が離れた場所にあると、関西の大学野球は移動が大変だろうと思うかも知れないが、大阪から一番遠い皇子山球場でも、JR一本で行くことができるので案外時間はかからないし、ましてや京都市内からならお隣りさんのような感覚だ。
皇子山球場の最寄り駅はJRの湖西線の大津京駅で、新快速が東海道本線と直通運転をしているので、京都、大阪、神戸、明石、姫路から乗り換えなしで行くことができる。
また、駅から徒歩5分と、関西の球場らしく非常に便利がいい場所にある。
さらに、大津市中心街からだと京阪電鉄石山坂本線に乗り、皇子山駅で降りて徒歩5分であり、交通の便は地方球場とは思えないほどかなり良い。
ちなみに、石山坂本線とは「いしやまさか・ほんせん」ではなく、「いしやま・さかもとせん」である。
皇子山球場は、かつては両翼91m、中堅118mと狭かったフィールドも、2006年に改装されて両翼100m、中堅122mと公認野球規則をクリアする広さとなった。
スタンドも改修され、古かった座席も新しくなって15,200人収容となり、スコアボードは電光掲示板でナイター設備もあるので、プロ野球(NPB)一軍公式戦開催も充分可能だ。
内野は土、外野は天然芝で、内野の水捌けの良さは甲子園に匹敵すると言われている。
今年(2011年)、皇子山球場での初めてのプロ野球一軍公式戦が、皮肉な形で行われることになった。
東日本大震災の影響で被災地に近い西武ドームでの開催が見送られ、4月26日の埼玉西武ライオンズ×東北楽天ゴールデンイーグルスの公式戦が皇子山球場に振り替えられたのだ。
大津市にとっては悲願のプロ野球公式戦開催だったが、未曽有の大被害をもたらした東日本大震災によるものなので、手放しでは喜べない状況だった。
スタンドは非常に綺麗になったが、地方球場だから仕方がないとはいえ、無機質な造りで売店もない(プロ野球開催時には行ったことがないので、その時には売店が出ていたかどうかはわからない)。
球場の周りは閑静であまり店などは見当たらないが、駅の近くに大型スーパーのイオンがあり、さらに大津京駅の中と幹線道路沿いにコンビニがあるので、飲食物はそれらの店で購入してから球場に行った方がいいだろう。
初のプロ野球公式戦開催となった皇子山球場で激突した、日本のエース×日本の主砲