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安威川敏樹のネターランド王国

お前はチョーマイヨミか!?

ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 本国の文章や写真を国王に無断で転載してはならない。
第12条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

今季初の公式記録員

4月29日、住之江公園野球場に行ってきた。
大阪ゴールドビリケーンズ×三重スリーアローズの公式記録員を務めるためである。
公式記録員を務めるのは、今季初めてだ。
三重での開幕戦では大阪球団に帯同してスコアを付けたが、これは三重球団の公式記録員との確認のため。
大阪のホームゲームでも二度、行っているが、これは僕の代わりに公式記録員を務めてくれた人をサポートするために行っただけだ。


それがこの日は、正真正銘の今季初めての公式記録員。
去年は関西独立リーグで公式記録員としてお手伝いしたが、色々大変なことがあって、シーズンが終わった時には二度と公式記録員の仕事は引き受けまい、と思ったものだ。
それが今年に入って、関西独立リーグから離脱した大阪球団からオファーがあった時、
「あの緊張感の中でもう一度、公式記録員を担当したい」
という思いが頭をもたげた。
結局、二つ返事でこの依頼を受けてしまったのである。


試合開始2時間前の午後4時。
住之江球場の放送室に入った。
前述したように、今年は既に二度(オープン戦を含めると三度)住之江球場の放送室には入っているので、違和感は全くなかった。
スタッフも僕の顔を憶えてくれているようである。
場内アナウンスは、今日もDJのハッシーさんが一人で担当するようである。
去年はホームチームのアナウンスをハッシーさん、ビジターチームのアナウンスをウグイス嬢が務めていたが、今季はハッシーさんが一人で務めることが多いようだ。
ハッシーさんはビリケーンズの選手紹介の時は、
「四番、ファーストベイスマン、ユウキー、フジモト!
と、DJよろしくシャウトするが、ビジターチームの選手紹介では、
「四番、ファースト、美濃」
と、テンションがメチャメチャ低い。
まあ、メジャーではこれが平均的スタイルなのだが。


試合開始1時間前になり、メンバー表交換が行われる。
両軍監督と球審、責任審判、そして公式記録員、つまり僕が集まる。
メンバー表交換と簡単なグラウンドルール説明が終わった後、審判員が両監督と握手を交わした。
それに便乗して、僕も両監督と握手をした。
大阪球団の村上隆行監督とは握手をしたことがあるが、三重球団の松岡弘監督とは初めて。
松岡監督と言えば、ヤクルト・スワローズのエースとして通算191勝を挙げた大投手である。
放送室に戻った後、
「松岡さんと握手したぞー!」
と、はしゃいでしまった。


そんな浮かれ気分も束の間、試合開始時間が迫る。
陽が沈もうとした頃、試合が開始した。
半年ぶりの緊張感が僕を襲う。
1球たりともおろそかにできない。
ちょっと目を離した隙に何かが起こってしまう。
野球の怖さだ。
そして序盤に、いきなりややこしいプレーが起きた。


二回裏の大阪の攻撃、一死一塁でセンターオーバーの長打コース。
一塁走者は長躯ホームを突くも、センター〜ショート〜キャッチャーと中継されて本塁寸前タッグアウト。
この送球間に打者走者は三塁進塁を試みるも、キャッチャー〜サードへ転送されてタッグアウト。
センター〜ショート〜キャッチャー〜サードに至る、実に珍しいダプルプレーだ。
これを積極走塁と見るか暴走と見るかは難しい判断だが、NPBではほとんど見られないプレーだ。
なぜなら、NPBでは中継プレーがしっかりしているので、暴走するとチャンスを潰すことが多い。
しかし、NPB以外のレベルなら悪送球が期待できるので、思い切って次の塁を狙うケースが多々ある。
守備力が伴わないと、走者が進塁しようとすれば慌ててしまってミスプレーを起こしてしまうのだ。
しかし、このシーンでは三重がいい守備を見せて、見事に併殺を完成させた。


六回表には、キャッチャーファールフライを落としてしまうプレーがあった。
フェンス間際で難しいプレーだったかも知れないが、明らかに捕球態勢に入って、ミットに当てて落としたのだから、エラーと判断した。
そして捕邪飛のエラーで命拾いした打者が、ホームランを打ってしまった。
このホームランは捕邪飛失策で救われた打者が放ったものなので、投手には自責点が付かない。
まあよくも、こんな珍しい場面に遭遇したものだ。


七回表には、一死一、三塁で一塁走者が盗塁を試みる。
捕手が二塁送球するも、二塁手がカットして本盗を牽制した……と思いきや、この送球をやり過ごして遊撃手に任せた。
三塁走者が本塁に突入しようとしなかったので、一塁走者の二盗をアウトにしようと遊撃手に委ねたのだ。
しかし、突然の出来事に遊撃手は送球を捕れずにセンターに抜けてしまい、三塁走者は生還した。
この際、誰に失策を付けるか。
こういう場合は普通、捕手の悪送球となるが、捕手は決して悪送球したわけではなかった。
二塁手も自らの考えで送球を捕らなかっただけである。
遊撃手も、二塁手が当然捕ると思っていたのが、スルーしてきたので対処できなかったのだ。
つまり、誰にでも言い分はあるのだが、誰かにエラーを付けなければならない。
僕は二塁手のエラーとした。
やはり捕手の送球をちゃんと捕っていれば三塁走者の生還は許していなかった、と判断したからである。
これはルールブックには載っていない、あくまでも僕の主観である。
公式記録員とは、公認野球規則で想定していないことでも判定しなければならないのだ。


ちなみにこの試合で、併殺が五つも生まれた。
一つ目は前述の、センターオーバーの二塁打によるもの。
二つ目は、サードライナー飛び出しによるもの。
三つ目は、ライトフライ飛び出しによるもの。
四つ目は、セカンドライナー飛び出しによるもの。
五つ目は、ファーストライナー飛び出しによるもの。


ライナーやフライによる飛び出しがいかに多いかを物語っているが、考えた走塁をもっと磨いて欲しいものである。
ところで、五つも併殺があったにも関わらず、併殺打が一つも無いのだ。
こんなことも珍しい。


併殺と併殺打の違いについては、こちらで詳しく説明しているので、参照されたい↓


http://d.hatena.ne.jp/aigawa2007/20090721/1248177394