今日の関西スポーツネットワーク交流会(カンスポ)は、日本女子プロ野球機構(GPBL)の代表である片桐諭氏がゲストスピーカーだった。
今年から開幕する女子プロ野球の参加チームは、京都アストドリームスと兵庫スイングスマイリーズの僅か2チーム。
この2チームで年間40試合を行う。
トライアウトに合格した30名の選手が両チーム15名ずつに分かれている。
選手たちは両チームとも同じ寮に住み、フロアはチームで別れている。
選手たちにはもちろん、年俸も支払われるが(1年契約)、それ以外にもセカンドキャリアとして柔道整体師の資格を目指す。
球団収入は、入場料以外では「わかさ生活」がメインスポンサーとなり、その広告収入が柱となる。
ただし、女子の硬式野球が認知されていないので、厳しい門出になることは間違いない。
今日の説明によると、女子硬式野球の競技人口は僅か600人である。
底辺はあまりにも狭すぎると言わざるを得ない。
日本の男子の野球は世界でもトップレベルを誇っているが、それを支えているのは底辺の広さである。
女子プロ野球が目指すのは、底辺の拡大に他ならない。
とはいえ、男子野球にはない女子野球の魅力をアピールするのは容易ではない。
いわゆる「女の武器」を野球では発揮しにくいからだ。
たとえば、女子ビーチバレーや女子プロレスなどは「女の武器」を利用して商売を成り立たせている。
女子ビーチバレーの「ビキニは○センチ以下でなければならない」なんてルールは、スポーツとは無縁のものだ。
スケベな男たちの目を引くために、バカげた規則を作る。
しかし、女子野球ではそんなことは通用しない。
仮にアイドル的な可愛い女子野球選手が登場しても、実力が伴わなければ目の肥えた野球ファンは間違いなくそっぽを向く。
男子野球には無い女子野球の魅力を構築するのが、最大の課題だ。
女子サッカーのなでしこリーグは、日本代表が北京五輪で4強入りしたこともあって、それなりの存在感を示している。
しかし、なでしこリーグの入場料は無料で、各チームのスポンサー収入に頼っているのが現状だ。
無料で客を集めて、女子サッカーを広めようとする意図はわかるが、観客が無料観戦に慣れてしまうと、いざ入場料を徴収する段階になったときに、客は金を払うのはもったいない、という心理に陥ってしまう。
何よりも入場料を無料にすると、選手たちは客から金を貰ってプレーを見せる、というプロ意識が希薄になるものだ。
やはり、適正な価格の入場料は必要なのである。
今年から船出となる日本女子プロ野球だが、微力ながら力になることができれば、と思っている。
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