ネターランド王国憲法

第1条 本国の国名を「ネターランド王国(英名:Kingdom of the Neterlands)」と言う。
第2条 本国の国王は「禁句゛(=きんぐ)、戒名:安威川敏樹」とする。
第3条 本国は国王が行政・立法・司法の三権を司る、絶対王制国家である。
第4条 本国の公用語は日本語とする。それ以外の言語は国王が理解できないため使用禁止。
第5条 本国唯一の立法機関は「日記」なる国会で、国王が一方的に発言する。
第6条 本国の国民は国会での「コメント」で発言することができる。
第7条 「コメント」で、国王に不利益な発言をすると言論弾圧を行うこともある。
第8条 「コメント」で誹謗・中傷などがあった場合は、国王の独断で強制国外退去に踏み切る場合がある。
第9条 本国の国歌は「ネタおろし」とする(歌詞はid:aigawa2007の「ユーザー名」に記載)。
第10条 本国と国交のある国は「貿易国」に登録される。
第11条 その他、上記以外のややこしいことが起きれば、国王が独断で決めることができる。

Designated Hitter

関西独立リーグ、今日は淡路島での明石レッドソルジャーズ×大阪ゴールドビリケーンズの試合である。
しかも今日はダブルヘッダー、第一試合開始は午前10時半。
公式記録員は9時までに球場入りしなければならない。
6時半に自宅を出た。


今日は大渋滞だった前回の神戸と違い、日曜日とあってか渋滞はない。
途中で明石大橋を渡ったところにある淡路サービスエリアで休憩を取ることができた。
f:id:aigawa2007:20090726082046j:image


天気予報では雨の確率60%と、雨天中止が心配された。
もし雨天中止なら、往復310kmが無駄足となる。
後で知ったことだが、明石では大雨が降ったらしい。
結論から言うと、淡路島ではパラパラ程度の雨で、試合進行には影響が無かった。


予定通り、9時前に淡路佐野運動公園球場に着いた。
今日のウグイス嬢は、前回でも書いた、神戸ではスコアボード表示係をしていた方↓


http://d.hatena.ne.jp/aigawa2007/20090718


これまた前回にも書いたが、ウグイス嬢は野球に詳しく、ご子息は某名門校の野球部員で、このブログも見ているらしい。
この名門校は、春のセンバツでは2校しかない2連覇を達成したうちの1校だ。
今年は残念ながら県大会敗退だったようだが、ご飯をしっかり食べて、新チームではレギュラーの座を勝ち取れよ!
(お母さんのことだけではなく、キミのことも書いてやったぞ!)


今日は野球に詳しいウグイス嬢がパートナーというところで心強かったが、そうは問屋が卸さなかった。
スコアボード表示係が、なんと主催球団である明石の責任者。
今日はいつものようなスタッフがいなくて、この責任者が一人であらゆる運営をしなければならない。
たとえば、イニングが終わると、その場を離れてチームブログの更新に走る。
試合進行にも指示を出さなければならない。
ダブルヘッダーなので、それが2試合続くのだ。
考えただけでも気が重い。
これまで経験した2試合では、放送室には4,5人いたが、今日は多くて3人。
僕とウグイス嬢と責任者のみである。


そんな中で、ちょっと嬉しい体験もした。
試合前、責任者が所用で席を離れたため、僕がスターティングラインナップのメンバー表示の操作をしたのである。
この球場のスコアボードは両軍メンバーおよび審判表示もしてくれる。
ウグイス嬢のアナウンスと同時に、僕の操作によりラインナップ一人ひとりが順番にスコアボードに刻み込まれるのだ。
僕が子供の頃に初めて野球を見たときは、電光掲示板がある球場は後楽園球場のみだった。
僕は子供心に、あの電光掲示板の操作をしてみたいと思ったものだ。
その夢が今日、実現した。
もっとも、現在ではパソコンが普及しているので、普段から使い慣れている操作と変わりなかったが……。
パソコンなんてなかった後楽園球場の時代、どんな操作で電光掲示板を操っていたのだろうか?


また、前回の神戸では遅刻したためにできなかったメンバー交換にも立ち会うことができた。
大阪の監督は、もちろん元近鉄の村上隆行さん。
責任審判の二塁塁審は元セ・リーグ審判副部長の福井宏さん。
とてつもない人たちが淡路島に来ている。


しかし、試合が始まってしまえばそんな余韻に浸る暇もなく、三人で慌ただしく動いていた。
しかも今日はダブルヘッダー。
第一試合と第二試合のインターバルは僅か30分しかない。
第一試合が終わればすぐに記録の集計をしなければならず、とても昼食を食う時間はない。
そこで、第一試合の5回終了時のグラウンド整備の間にできるだけ弁当をかきこみ、残った分は暇を見て食べることにした。


さらに、第一、第二試合ともややこしいプレーのオンパレード。
よくぞここまでややこしいプレーができるものだと感心する。
ひょっとして、公式記録員に嫌がらせをするために、わざとややこしいプレーをしているのか?と思ってしまうほどだ。
エラーが多いのはもちろん、そのエラーの中でも悪送球がやたら多いのだ。
それも、しなくてもいい牽制球を投げて、それが悪送球になるパターン。
しかも、悪送球にすべきか、野手の後逸にすべきか、迷うケースが多い。
悪送球するくらいなら、いちいち牽制球など投げるな、そう言いたくなってしまう。
また、悪送球をするたびに、自責点の計算がややこしくなる。


「これだけややこしいプレーが起こると、今日のブログは面白くなりますよ。期待してください」
とウグイス嬢には言ったが、その約束は果たせそうにない。
なにしろ、ややこしいプレーが多すぎて、どんなプレーだったか全然憶えていないのだ。
人間というものは、インパクトがある出来事が一つだけあると、いつまでも記憶の中に留まっているものだが、あまりにも多すぎると記憶も薄れてしまう。


今、スコアシートを読み返してみても、どんなプレーがあったのか全く憶えていない。
それどころか、この記述は何を意味するのか、と頭を捻る始末である。
自分で書いたスコアシートなのに、自分で理解できない。
こんな経験は初めてだ。
他人が見てこのスコアシートを理解できるのだろうか。
なぜか今日は共同通信からの問い合わせの電話が無かったが、理解不能と諦めているのだろうか。


そんな中で、最もよく憶えているのが、Designated Hitterに関する起用法だ。
カタカナ表記をすれば「デジグネイテッド・ヒッター」。
略して「DH」、日本語訳すれば「指名打者」のことである。


第一試合、大阪の先発投手は韓国人選手の洪成溶。
洪は5回を投げ終わった後、6回から右翼手になると球審から伝達があった。


DH制で、投手が投手以外の守備につく?


全く、予想だにしなかった選手起用だった。
DH制が採用されているパ・リーグでも、試合途中でDHがなくなるケースが稀にある。
そのほとんどが、「指名打者が守備につくケース」と言っても過言ではない。
その際、有名なのが「シュルジー事件」である。
当時、オリックス・ブルーウェーブに所属していたシュルジーがリリーフ登板、その後指名打者を守備につかせたために指名打者が無くなり、打席が回ってきたシュルジーが決勝ホームラン。
指名打者制のパ・リーグにおける、史上初の投手によるホームランとして記憶されている。


しかし、今日のケースは指名打者が守備についたのではない。
投手が投手以外の守備についたのだ。


この試合、DHは1番の平下。
ライトが7番の古屋である。


6回裏、球審が放送室に来て、


「ピッチャーの洪がライト、ピッチャーは7番の古屋に代わって小坂」


とだけ伝えた。


スコアボード表記では、1番・DHの平下はそのまま、7番は古屋に代わり小坂が入りピッチャー、洪のところがピッチャーに代わりライト、つまり打順には入らず、としていた。


ちょっと待て、これはおかしい。


ソフトボールで採用されているDP(Designated Player)なら、この解釈でもおかしくはない。
ソフトボールのDPでは、指名打者の代わりのポジションは、必ずしも投手である必要はないからだ。
しかし野球におけるDHでは、指名打者は投手に代わる代打としか認められていなかったはずだ。
となると、ピッチャーがピッチャー以外の守備につく以上、DHは消滅するのが妥当だろう。


放送室は混乱した。
僕はセ・リーグばかり見ているので、DH制は慣れていない。
いや、パ・リーグを熟知している人間でも、ピッチャーが他の守備位置につくシーンなど、ほとんど見たことが無いだろう。
DHが守備につくのではなく、ピッチャーが他のポジションにつくのである。


僕は慌てて公認野球規則を読んでみた。
6・11にはこう書いてある。


(前略)投手が一度他の守備についた場合、それ以後指名打者の役割は消滅する。(後略)


やはり、投手が他の守備位置につけば、DHは消滅するのだ。
だが、ひょっとすると関西独立リーグに内規があるかも知れない。
そこで、球審に確かめてみた。


すると、


「ピッチャーの洪がライトに入った時点で、DHは消滅する」


とのこと。


つまり、それまでピッチャーとして打席には立たなかった洪が、1番に入りDHだった平下は退き、リリーフピッチャーの小坂はライトだった古屋に代わり7番に入る、という形になる。


それにしても、ただでさえややこしいプレーばかりが起こる試合で、こんなややこしい選手起用をするのか。
ちなみに、洪のライト起用は奇策ではないらしく、打席に回ってきたときは代打を出されることもなく、自らが打席に立っている。
投手と打者の両刀遣いを期待されているのだろうか。


ともあれ、ややこしいプレーと選手起用に終始したダブルヘッダーは、第一試合開始が10時31分で、第二試合終了が17時16分。
合計6時間45分の長丁場。


自宅を出発したのが6時30分で、帰宅したのが20時30分という、実に14時間に及ぶ長い1日だった。