日本国ではまもなく通常国会が始まるが、この国会は「ガソリン国会」となりそうだ。
つまり、もうすぐ期限切れのガソリン税暫定税率の継続か撤廃かが与野党で争われる。
今国会では、暫定税率継続をもくろむ自民党と、撤廃を主張する民主党のガチンコ勝負が展開されるだろう。
自民党は地方道路建設のために暫定税率は必要だと主張し、民主党はガソリン料金が異常に高騰して庶民生活を圧迫している以上、暫定税率は撤廃しなければならないと言っている。
なにしろこの暫定税率は30年以上続いており、とても「暫定」とは呼べない代物だから。
そして今、レギュラーガソリンが1リットル150円台という異常な高値を記録しているが、暫定税率を撤廃すれば一気に25円も安くなるのだ。
多くのドライバーや公共交通機関にとっては、こんなにありがたい話はないだろう。
民主党はそのことを踏まえ、ガソリン国会によって一気に解散総選挙に持ち込もうという戦略だと予測される。
もっとも、民主党の中でも暫定税率撤廃には賛否両論があり、決して一枚岩ではないのだが。
なにしろ民主党議員の中にも地方選出者がいて、地元から道路建設を頼まれている議員も多いのだから、簡単に暫定税率撤廃には賛成できない。
そんな民主党の中で、菅直人代表代行を中心に、約60名の党員が「ガソリン値下げ隊」を発足させた。
言うまでもなく、暫定税率を撤廃して、ガソリンの値段を25円安くしようという同志が集まった会である。
結団式で、菅直人氏が力強く叫んだ。
「国民のために『ガソリン値上げ隊』が発足しました!」
さらに団員60名による、拳を振り上げて力強い大合唱。
「国民のためにガソリンを値上げしよう!!」
………………。
お前ら、国民の敵じゃ!!